モバイルマーケティング用語集 | AppsFlyer https://www.appsflyer.com/ja/glossary/ Attribution Data You Can Trust Wed, 08 Jan 2025 11:14:13 +0000 ja-JP hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.5.5 https://www.appsflyer.com/wp-content/uploads/2020/07/favicon.svg モバイルマーケティング用語集 | AppsFlyer https://www.appsflyer.com/ja/glossary/ 32 32 ads.txt https://www.appsflyer.com/ja/glossary/ads-txt/ Wed, 08 Jan 2025 11:13:41 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/ads-txt-2/ ads.txtとは ads.txtの「ads」は、Authorized Digital Sellers(認定デジタル販売者)の略です。インタラクティブ広告協会(IAB)が開発したイニシアティブで、ドメイン盗難、ドメインハイジャック、インベントリの違法なアービトラージ(裁定取引)などのアドフラウドに対抗するためのものです。  ads.textは、パブリッシャーが自身のウェブサーバー上でホストするテキストファイルで、広告インベントリの販売を許可している企業が記載されます。この情報を利用すると、広告主やメディアバイヤーは販売者から受け取った入札リクエストを検証し、偽の広告インベントリや不正な再販に広告予算を費やしてしまうことを防止できます。 ads.txtの設置場所 ads.txtファイルは、パブリッシャーのウェブサイトのルートディレクトリー(websitename.com/ads.txt)に設置されます。 ブラウザーにURLを入力すると、パブリッシャーのads.txtファイルを見ることができます。また、Googleアドマネージャーで検索すると、販売者が有効なads.txtファイルを持っているかどうかを確認できます。 ads.txtは必須なのか ads.txtは必須ではありません。しかし、自身のサイトの広告枠の販売者を管理し、偽のインベントリが市場に流入することを防止できるため、導入するパブリッシャーが増えています。  より多くの広告主がこの機能を利用し、パブリッシャーの信頼性を検証して、なりすましや不正なインベントリから自身を守るようになれば、より多くのパブリッシャーがads.txtを自身のサイトに実装し、信頼を構築して広告販売を促進していくようになるでしょう。 ads.txtが重要な理由 2021年、デジタルアドフラウドは世界各地の広告主に650億ドルの損害を与えました。ads.txtで販売者を確認すれば、ブランドは偽のインベントリに予算を費やさずにすみ、より多くの予算を合法的なパブリッシャーに充てられるようになります。 デジタル広告という不透明な業界に、ads.txtは透明性をもたします。パブリッシャーのインベントリの販売が許可されているサプライサイドプラットフォーム(SSP)から、正確なウェブスポットに至るまでをバイヤーが確認できるようになり、プログラマティック広告における不正な再販の防止につながります。  広告主やメディアバイヤーはデマンドサイドプラットフォーム(DSP)のアルゴリズムを調整し、ads.txtファイルの情報にもとづいて販売者のスクリーニングプロセスを自動化できます。そうすることで、不正な再販者と取引するリスクを最小限に抑えられます。 信頼できるウェブサイトにのみ広告が表示されるため、ブランドの評判を守ることができます。   ads.txtで防止できるアドフラウドの種類 ads.txtは主にドメイン偽装を防止します。ドメイン偽装にあうと、広告がリクエスト元のサイトではなく、質の低い別のサイトに掲載されます。ads.txtを使うと、広告主はインベントリを販売する資格のあるSSPを確認できるため、偽のインプレッションに無駄金をつぎ込むことがなくなります。この技術により、インベントリレポートの水準が高まります。 ads.txtは、インベントリのアービトラージを抑止することもできます。アービトラージでは、第三者がインプレッションを購入し、再パッケージして価格を引き上げて再販します。インベントリのアービトラージは厳密にはアドフラウドではありませんが、業界全体の信頼を損ねる悪しき風習です。ads.txtは、パブリッシャーのインベントリの認定再販者を明記することで、このような行為を抑制し、パブリッシャーがオープンな市場で自身の評判を守れるようにします。 ドメイン偽装とインベントリのアービトラージはいずれも、プログラマティック広告で利用されるデータ駆動型プラットフォーム(アドエクスチェンジなど)を騙し、ユーザーが質の高いインベントリにアクセスしているかのように見せかけますが、実際には、広告は怪しげなウェブサイトに表示されるか、偽のインプレッションを生成するように設計したアプリケーションをひそかに介して表示されます。 ads.txtを使用するメリット ここまで説明してきたように、ads.txtのメリットは不正行為の排除、透明性の向上、信頼の構築という点にありますが、使い方が非常に簡単というのもうれしいポイントです。 ads.txtファイルの実装に技術的な専門知識はそれほど必要ありません。パブリッシャーはわずか数分で作成し、アップロードできます。使いやすいフォーマットなのでメンテナンスもしやすく、いつでも販売者を追加したり削除したりして、情報を最新の状態に保つことができます。  ファイルのアップロードや更新を行えるのはウェブサイトの所有者だけなので、安心で安全です。パブリッシャーとしてパートナーシップを管理し、不正な再販を防ぎながら評判を守ることができます。 ads.txtを使用する際の検討事項 ads.txtはすべてのアドフラウドに対処できるわけではないので、パブリッシャーは質の高い広告プラットフォームを利用したり、ネットワークを精査したりするなど、さまざまなベストプラクティスを実施する必要があります。時間とリソースを割き、ads.txtファイルを最新の状態に保つ必要もあります。  手作業で処理するため、人為的なミスで情報の正確性やイニシアティブの効果に影響が及ぶ可能性があります。さらに、詐欺師は404botを悪用し、未監査のads.txtファイルをターゲットにできるため、厳重でクリーンな文書管理が非常に重要です。 ads.txtの仕組み ads.txtは、プログラマティックエコシステムにおける認定デジタル広告販売者の公開記録として機能します。  パブリッシャーは、ads.txtファイルを自身のウェブサイトに追加してドメインを所有していることを示し、アドエクスチェンジやSSPなどのパートナーアカウントに広告インベントリを販売する資格があることを証明できます。また、プログラマティックプラットフォームは、ads.txtファイルを統合して、自身がインベントリの販売権限を持つパブリッシャーを示すことができます。  IAB Tech Labは近年、パブリッシャーのウェブサイトからads.txtファイルを効率的に取得するクローラーをリリースしました。このクローラーにより、メディアバイヤーや広告主は大量のインベントリ情報を迅速に検証し、認定販売者のリストを作成して、検証プロセスを合理化できるようになりました。 広告主がパブリッシャーのサイトから入札リクエストを受け取ると、クローラーがパブリッシャーのアカウントIDとads.txtファイルを照合し、パブリッシャーとインベントリが正規のものであるかどうかを確認します。広告主がパブリッシャーのアカウントを検証できない場合、予算を守るためにインベントリに入札しないという選択をする可能性があります。 ads.txtの例:主な要素とその内容 パブリッシャーサイトのads.txtファイルを確認するには、ルートドメインに/ads.txtと入力します(domainname.com/ads.txt)。 以下は、ハフポストのウェブサイトにあるads.txtファイルの一部です。huffpost.com/ads.txtで確認できます。 ファイルの各行は、3~4個のパラメーターから成り、それぞれコンマで区切られます。  各フィールドの意味は次のとおりです。 ads.txt 1.1:最新アップデートについて知っておくべきこと IAB Tech Labは2022年半ば、業界全体にアップデートを導入しました。新バージョンでは、パブリッシャー、デマンドサイドパートナー、仲介者間のサプライチェーン関係を明確にしています。  主な変更点は、ファイルの先頭に2つの新しい値が追加されたことです。1つがOWNERDOMAIN(インベントリを所有する会社のドメイン名)、もう1つがMANAGERDOMAIN(所有者に代わって広告インベントリを管理する会社のドメイン名)です。この情報は、デジタル広告業界におけるサプライチェーンの透明性と信頼性の向上に役立ちます。 IABはパブリッシャーに対し、ウェブサイトのドメインと所有者のドメインが同じであっても(所有者であり販売者)、OWNERDOMAINデータを含めることを推奨しています。この情報により、バイヤーはインベントリが所有者のものか再販されているものかを区別しやすくなります。パブリッシャーはまた、すべてのDIRECTエントリーが販売者アカウントへの参照であり、そのアカウントを直接管理できることを検証する必要があります。 ads.txtを作成し実装する方法 Google AdSenseまたはGoogleアドマネージャーを使用している場合は、ads.txtファイルが自動的に生成されます。別個に実装する場合は、手動でファイルを作成することもできます。  ads.txtファイルを作成する方法 ads.txtファイルは、任意のテキストエディター(MS Wordやメモ帳など)で作成できます。上記の例を参考に情報を組み合わせましょう。 [ アドエクスチェンジ ], […]

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ads.txt

ads.txtは、パブリッシャーが自身のウェブサイトに追加できるテキストファイルの1つで、広告インベントリの販売を許可したサプライサイドプラットフォーム(SSP)やアドエクスチェンジが記載されます。プログラマティック広告の透明性を高め、アドフラウドを防止する仕組みとして登場しました。

ads.txtとは

ads.txtの「ads」は、Authorized Digital Sellers(認定デジタル販売者)の略です。インタラクティブ広告協会(IAB)が開発したイニシアティブで、ドメイン盗難、ドメインハイジャック、インベントリの違法なアービトラージ(裁定取引)などのアドフラウドに対抗するためのものです。 

ads.textは、パブリッシャーが自身のウェブサーバー上でホストするテキストファイルで、広告インベントリの販売を許可している企業が記載されます。この情報を利用すると、広告主やメディアバイヤーは販売者から受け取った入札リクエストを検証し、偽の広告インベントリや不正な再販に広告予算を費やしてしまうことを防止できます。

ads.txtの設置場所

ads.txtファイルは、パブリッシャーのウェブサイトのルートディレクトリー(websitename.com/ads.txt)に設置されます。 ブラウザーにURLを入力すると、パブリッシャーのads.txtファイルを見ることができます。また、Googleアドマネージャーで検索すると、販売者が有効なads.txtファイルを持っているかどうかを確認できます。

ads.txtは必須なのか

ads.txtは必須ではありません。しかし、自身のサイトの広告枠の販売者を管理し、偽のインベントリが市場に流入することを防止できるため、導入するパブリッシャーが増えています。 

より多くの広告主がこの機能を利用し、パブリッシャーの信頼性を検証して、なりすましや不正なインベントリから自身を守るようになれば、より多くのパブリッシャーがads.txtを自身のサイトに実装し、信頼を構築して広告販売を促進していくようになるでしょう。

ads.txtが重要な理由

2021年、デジタルアドフラウドは世界各地の広告主に650億ドルの損害を与えました。ads.txtで販売者を確認すれば、ブランドは偽のインベントリに予算を費やさずにすみ、より多くの予算を合法的なパブリッシャーに充てられるようになります。

デジタル広告という不透明な業界に、ads.txtは透明性をもたします。パブリッシャーのインベントリの販売が許可されているサプライサイドプラットフォーム(SSP)から、正確なウェブスポットに至るまでをバイヤーが確認できるようになり、プログラマティック広告における不正な再販の防止につながります。 

広告主やメディアバイヤーはデマンドサイドプラットフォーム(DSP)のアルゴリズムを調整し、ads.txtファイルの情報にもとづいて販売者のスクリーニングプロセスを自動化できます。そうすることで、不正な再販者と取引するリスクを最小限に抑えられます。

信頼できるウェブサイトにのみ広告が表示されるため、ブランドの評判を守ることができます。  

ads.txtで防止できるアドフラウドの種類

ads.txt アドフラウド

ads.txtは主にドメイン偽装を防止します。ドメイン偽装にあうと、広告がリクエスト元のサイトではなく、質の低い別のサイトに掲載されます。ads.txtを使うと、広告主はインベントリを販売する資格のあるSSPを確認できるため、偽のインプレッションに無駄金をつぎ込むことがなくなります。この技術により、インベントリレポートの水準が高まります。

ads.txtは、インベントリのアービトラージを抑止することもできます。アービトラージでは、第三者がインプレッションを購入し、再パッケージして価格を引き上げて再販します。インベントリのアービトラージは厳密にはアドフラウドではありませんが、業界全体の信頼を損ねる悪しき風習です。ads.txtは、パブリッシャーのインベントリの認定再販者を明記することで、このような行為を抑制し、パブリッシャーがオープンな市場で自身の評判を守れるようにします。

ドメイン偽装とインベントリのアービトラージはいずれも、プログラマティック広告で利用されるデータ駆動型プラットフォーム(アドエクスチェンジなど)を騙し、ユーザーが質の高いインベントリにアクセスしているかのように見せかけますが、実際には、広告は怪しげなウェブサイトに表示されるか、偽のインプレッションを生成するように設計したアプリケーションをひそかに介して表示されます。

ads.txtを使用するメリット

ここまで説明してきたように、ads.txtのメリットは不正行為の排除、透明性の向上、信頼の構築という点にありますが、使い方が非常に簡単というのもうれしいポイントです。

ads.txtファイルの実装に技術的な専門知識はそれほど必要ありません。パブリッシャーはわずか数分で作成し、アップロードできます。使いやすいフォーマットなのでメンテナンスもしやすく、いつでも販売者を追加したり削除したりして、情報を最新の状態に保つことができます。 

ファイルのアップロードや更新を行えるのはウェブサイトの所有者だけなので、安心で安全です。パブリッシャーとしてパートナーシップを管理し、不正な再販を防ぎながら評判を守ることができます。

ads.txtを使用する際の検討事項

ads.txtはすべてのアドフラウドに対処できるわけではないので、パブリッシャーは質の高い広告プラットフォームを利用したり、ネットワークを精査したりするなど、さまざまなベストプラクティスを実施する必要があります。時間とリソースを割き、ads.txtファイルを最新の状態に保つ必要もあります。 

手作業で処理するため、人為的なミスで情報の正確性やイニシアティブの効果に影響が及ぶ可能性があります。さらに、詐欺師は404botを悪用し、未監査のads.txtファイルをターゲットにできるため、厳重でクリーンな文書管理が非常に重要です。

ads.txtの仕組み

ads.txtは、プログラマティックエコシステムにおける認定デジタル広告販売者の公開記録として機能します。 

パブリッシャーは、ads.txtファイルを自身のウェブサイトに追加してドメインを所有していることを示し、アドエクスチェンジやSSPなどのパートナーアカウントに広告インベントリを販売する資格があることを証明できます。また、プログラマティックプラットフォームは、ads.txtファイルを統合して、自身がインベントリの販売権限を持つパブリッシャーを示すことができます。 

IAB Tech Labは近年、パブリッシャーのウェブサイトからads.txtファイルを効率的に取得するクローラーをリリースしました。このクローラーにより、メディアバイヤーや広告主は大量のインベントリ情報を迅速に検証し、認定販売者のリストを作成して、検証プロセスを合理化できるようになりました。

広告主がパブリッシャーのサイトから入札リクエストを受け取ると、クローラーがパブリッシャーのアカウントIDとads.txtファイルを照合し、パブリッシャーとインベントリが正規のものであるかどうかを確認します。広告主がパブリッシャーのアカウントを検証できない場合、予算を守るためにインベントリに入札しないという選択をする可能性があります。

ads.txtの例:主な要素とその内容

パブリッシャーサイトのads.txtファイルを確認するには、ルートドメインに/ads.txtと入力します(domainname.com/ads.txt)。 以下は、ハフポストのウェブサイトにあるads.txtファイルの一部です。huffpost.com/ads.txtで確認できます。

ads.txtの例

ファイルの各行は、3~4個のパラメーターから成り、それぞれコンマで区切られます。 

各フィールドの意味は次のとおりです。

  • フィールド#1(必須):パブリッシャーの広告インベントリの販売または再販を許可されたSSP、動画アドネットワーク、またはアドエクスチェンジのドメイン名。
  • フィールド#2(必須):フィールド#1に記載トされたドメイン名に対応する識別子。各SSPまたはアドエクスチェンジに関連づけられているパブリッシャーごとに異なります。
  • フィールド#3(必須):このフィールドは、インベントリがプログラマティック取引を介して直接販売されている(DIRECT)か、SSPやエクスチェンジなどの認定パートナーを介して販売されている(RESELLER)かを示します。
  • フィールド#4(任意):Trustworthy Accountability Group(TAG)に登録されたSSPまたはエクスチェンジのみがこの認証局IDを持ちます。 
  • #[ディスプレイ](任意):#以降のテキストはパブリッシャーのコメントです。ベンダーが販売しているインベントリの種類を識別するためによく使用されます。広告主には意味のない値であり、IABのクローラーも拾いません。

ads.txt 1.1:最新アップデートについて知っておくべきこと

IAB Tech Labは2022年半ば、業界全体にアップデートを導入しました。新バージョンでは、パブリッシャー、デマンドサイドパートナー、仲介者間のサプライチェーン関係を明確にしています。 

主な変更点は、ファイルの先頭に2つの新しい値が追加されたことです。1つがOWNERDOMAIN(インベントリを所有する会社のドメイン名)、もう1つがMANAGERDOMAIN(所有者に代わって広告インベントリを管理する会社のドメイン名)です。この情報は、デジタル広告業界におけるサプライチェーンの透明性と信頼性の向上に役立ちます。

IABはパブリッシャーに対し、ウェブサイトのドメインと所有者のドメインが同じであっても(所有者であり販売者)、OWNERDOMAINデータを含めることを推奨しています。この情報により、バイヤーはインベントリが所有者のものか再販されているものかを区別しやすくなります。パブリッシャーはまた、すべてのDIRECTエントリーが販売者アカウントへの参照であり、そのアカウントを直接管理できることを検証する必要があります。

ads.txtを作成し実装する方法

ads.txtワークチャート

Google AdSenseまたはGoogleアドマネージャーを使用している場合は、ads.txtファイルが自動的に生成されます。別個に実装する場合は、手動でファイルを作成することもできます。 

ads.txtファイルを作成する方法

ads.txtファイルは、任意のテキストエディター(MS Wordやメモ帳など)で作成できます。上記の例を参考に情報を組み合わせましょう。

[ アドエクスチェンジ ], [ パブリッシャー/アカウントID ], [ 関係タイプ ], [ TAG ]

SSPまたはアドエクスチェンジごとに行を変え、各要素をコンマで区切ります。 

ads.txtファイルを検証する方法

ad.txtファイルは些細な構文エラーでも壊れてしまう可能性があるため、ファイルをウェブサイトにアップロードする前にチェックすることが重要です。こちらこちらの無料のオンラインads.txt検証サイトを利用すると、このようなプロセスを自動化できます。

WordPressサイトにads.txtを実装する方法

WordPress.orgは最も人気のあるコンテンツ管理システム(CMS)で、Ads.txt Managerなどのプラグインを使うと、ads.txtファイルの追加も簡単です。プラグインをダウンロードしてインストールしたら、[設定] セクションに移動し、[ads.txt] をクリックしてデータ入力ウィンドウを開きます。ads.txtファイルの情報をコピーしてテキストボックスに貼り付け、変更を保存すれば完了です。

その他のCMSサイトにads.txtを実装する方法

Squarespace、Joomla、Hubspot、Drupal、Wixなど、WordPress以外のCMSを使用している場合は、次の方法でもサイトにads.txtファイルを追加できます。

  • Squarespaceの場合:ads.txtファイルをサイトにアップロードし(新しいページを作成するのではなく)、yourdomain.com/ads.txt/がそのファイルを指すようにリダイレクトを設定します。
  • Joomlaの場合:WordPressのようにプラグインをダウンロードし、インターフェイスを介してads.txtファイルをアップロードします。
  • Hubspotの場合:ads.txtファイルをCMS Hubにアップロードし、ファイルのURLをコピーします。yourdomain.com/ads.txt/がそのファイルを指すようにリダイレクトを設定します。
  • Drupalの場合:ads.txt追加用のDrupalモジュールをダウンロードし、ダッシュボードで有効にして、構成ページにads.txtファイルをアップロードします。
  • Wixの場合:ダッシュボードの [マーケティングの統合] に移動し、[Ads.txt] で [接続する] をクリックします。[ads.txtファイルを追加] をクリックし、ads.txtファイルのテキストをテキストボックスに貼り付け、[保存] をクリックします。

Google AdSenseでads.txtを実装する方法

Google AdSenseを通じて、ウェブサイトにads.txtファイルを追加できます。アカウントにログインし、[サイト] に移動して、下矢印をクリックして […のサイトで使用するads.txtファイルを作成する] というメッセージを開きます。ファイルをコンピューターにダウンロードし、サイトのルートディレクトリーにアップロードします。 

[…のサイトで使用するads.txtファイルを作成する] というメッセージが表示されない場合は、ads.txtファイルに手動でパブリッシャーIDを入力する必要があります。パブリッシャーIDは、[アカウント > 設定 > アカウント情報] で確認できます。Google AdSense以外のアドネットワークを使用している場合は、該当するネットワークに必要な情報を問い合わせます。入手した情報をads.txtファイルに追加し、ウェブサイトにアップロードします。 

Googleアドマネージャーでads.txtを実装する方法

パブリッシャーは、Googleアドマネージャーを使用してads.txtファイルを生成、追加できます。アカウントにサインインし、[管理者 > Ads.txtの管理 > ウェブのads.txt] の順に進み、ウェブサイト用のads.txtファイルまたはアプリ用のapp-ads.txtファイルを作成します。自動的にファイルが生成されるので、内容をコピーするか、ファイルをダウンロードします。次に、そのファイルをルートドメインにアップロードします。24時間以上待ち、[Ads.txtの管理] セクションでクローラーがads.txtファイルにアクセスできるか確認します。

重要なポイント

  • IAB Tech Labは、主にドメイン偽装や偽のインベントリなどのアドフラウドに対抗するためにads.txtを開発しました。プログラマティック広告の信頼性と透明性を高めることにもつながります。 
  • ads.txtファイルには、パブリッシャーの広告インベントリを販売することを許可されたアドネットワークとSSPが記載されます。広告主やメディアバイヤーは、この情報を使って、まず内容を確認してから入札に参加できます。
  • ads.txtを活用すれば、広告主は不正な再販による収益の損失を回避し、パブリッシャーはオープンな市場で自身の評判を守ることができます。
  • サプライチェーンの透明性を向上させるため、ads.txt 1.1のアップデートでは、OWNERDOMAINとMANAGERDOMAINという2つの値が新たに追加されました。
  • サイトのads.textファイルを作成するのは簡単。手動でリストを作成するか、Google AdSenseまたはGoogleアドマネージャーでファイルを生成できます。ads.txtファイルを作成する際は、各レコードのフォーマットが正しいことを確認し、その後もファイルを正確かつ最新の状態に保つことが重要です。
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デバイスID https://www.appsflyer.com/ja/glossary/device-id/ Wed, 23 Oct 2024 07:13:48 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/%e3%83%87%e3%83%90%e3%82%a4%e3%82%b9id/ デバイスIDとは                         クリックすると音が出ます                     1:16   0:35                           デバイスIDは、特定のモバイルデバイスにひも付けられた一意の識別子です。ユーザーの名前、メールアドレス、住所、クレジットカード番号など、個人を特定できる情報(PII)は一切含まれていないため、匿名性が高いという特徴があります。  以前、マーケターやデベロッパーはデバイスにインストールされたアプリからデバイスIDを取得できたため、ユーザーの個人情報にアクセスすることなくキャンペーンやアプリ内のアクティビティを計測できていました。 しかし、AppleのApp Tracking Transparency(ATT)フレームワークが導入されたことで、アプリ所有者はAppleユーザーのデバイスIDにアクセスする許可を得なければならなくなりました。プライバシーファーストへの移行により、キャンペーンを計測し最適化したいマーケターは難しいかじ取りを迫られています。個々のユーザーやデバイスに関するデータが少なくなっているため、集約データの重要性が高まっています。これについては後述します。   デバイスIDの種類 デバイスIDは大きく分けて2種類あります。AppleではID for Advertisers(IDFA)を使用し、AndroidではGoogle Advertiser ID(GAID)を使用します。これらはいずれも、ユーザーのアクションを広告キャンペーン、インストール、アプリ内アクティビティと結びつける働きをします。昨今大きな変更があり、Appleデバイスでは、マーケターとアプリ所有者はユーザーがオプトインした場合にのみIDFAにアクセスできるようになりました。  AppleのIDFAは、8文字、ダッシュ、4文字(3セット)で構成されます。アルファベットはすべて大文字です。具体例をご紹介しましょう。 GAIDもフォーマットは同じですが、以下のように小文字を使います。 デバイスIDの用途 デバイスIDは、マーケティング活動の貢献度を測り、広告のエンゲージメントからインストール、アプリ内イベントまでのユーザージャーニーをマッピングするための重要なツールです。使い方は以下のとおりです。 […]

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デバイスIDは、数字と文字からなる一意の匿名化された文字列で、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチなど)といった単一のモバイルデバイスを識別するものです。

デバイスIDとは

 
 
 
 
デバイスIDの動画
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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デバイスIDは、特定のモバイルデバイスにひも付けられた一意の識別子です。ユーザーの名前、メールアドレス、住所、クレジットカード番号など、個人を特定できる情報(PII)は一切含まれていないため、匿名性が高いという特徴があります。 

以前、マーケターやデベロッパーはデバイスにインストールされたアプリからデバイスIDを取得できたため、ユーザーの個人情報にアクセスすることなくキャンペーンやアプリ内のアクティビティを計測できていました。

しかし、AppleのApp Tracking Transparency(ATT)フレームワークが導入されたことで、アプリ所有者はAppleユーザーのデバイスIDにアクセスする許可を得なければならなくなりました。プライバシーファーストへの移行により、キャンペーンを計測し最適化したいマーケターは難しいかじ取りを迫られています。個々のユーザーやデバイスに関するデータが少なくなっているため、集約データの重要性が高まっています。これについては後述します。  

デバイスIDの種類

デバイスIDは大きく分けて2種類あります。AppleではID for Advertisers(IDFA)を使用し、AndroidではGoogle Advertiser ID(GAID)を使用します。これらはいずれも、ユーザーのアクションを広告キャンペーン、インストール、アプリ内アクティビティと結びつける働きをします。昨今大きな変更があり、Appleデバイスでは、マーケターとアプリ所有者はユーザーがオプトインした場合にのみIDFAにアクセスできるようになりました。 

AppleのIDFAは、8文字、ダッシュ、4文字(3セット)で構成されます。アルファベットはすべて大文字です。具体例をご紹介しましょう。

デバイスID:AppleのIDFAの例

GAIDもフォーマットは同じですが、以下のように小文字を使います。

デバイスID:AndroidのGAIDの例

デバイスIDの用途

デバイスIDは、マーケティング活動の貢献度を測り、広告のエンゲージメントからインストール、アプリ内イベントまでのユーザージャーニーをマッピングするための重要なツールです。使い方は以下のとおりです。

マーケターは、決定的アトリビューションと呼ばれる手法を使って、複数のチャネルやインタラクションにわたりユーザーのアクションをトラッキングできます。各インタラクションとデバイスIDを照合することで、ユーザーの行動を詳細かつ正確に把握できます。 

  • デバイスIDにより、マーケターはユーザーの行動や嗜好にもとづいて関連性の高い広告やサービスを提供し、ユーザー体験をパーソナライズできます。 
  • デバイスの種類や使用パターンなどによってユーザーをセグメント化し、キャンペーンのターゲティングをより明確にできます。
  • アプリ内のイベントデータを収集することで、アプリ所有者はユーザーのエンゲージメントの高さをより良く理解できます。ユーザーがいつ、どこで、なぜそのようにアプリと関わっているのかをピンポイントで特定し、ある時点でユーザーが離脱するかどうかや、ファネルを下っていき収益を生み出すロイヤルユーザーになるかどうかなどを判断できます。

仕組み

デバイスIDは、インストールされたアプリの初回起動時に取得されます(上述したように、Appleデバイスでは、ユーザーがトラッキングに同意した場合にのみ可能です)。

デバイスIDの仕組み

デバイスIDはアトリビューション目的で使用できます。アプリの初回起動後、インストールを計測して、起動前のアクティビティと結びつけられます。 

アプリインストールのアトリビューションを例に考えてみましょう。 

  1. ユーザーはアプリの広告をクリックし、該当するアプリストアに移動してダウンロードします。 
  2. アプリがインストールされ、初めて起動されると、アトリビューションSDK(ソフトウェア開発キット)というメカニズムが起動し、インストールが記録されます。次に、データベースから一致するクリックやビューのIDが検索されます。 
  3. SDKによりアトリビューション期間内で一致するデータが検出された場合、その広告がユーザーにアプリのインストールを促したとみなされます。 

デバイスIDの確認方法

AndroidデバイスでもAppleデバイスでも、デバイスIDを確認するのは簡単です。 

Androidでは、スマートフォンのキーパッドを開き、*#*#8255#*#*と入力します。最後の文字を入力すると、GTalk Service Monitorがポップアップ表示され、デバイスIDを確認できます。

デバイスIDの確認方法

Appleデバイスでは、App Storeから「My Device ID by AppsFlyer」をダウンロードし、デバイスIDを検出できます。

プライバシーをめぐる変更の影響

iOS14のリリース以来、ユーザーのプライバシーにますます焦点が当てられるようになり、Appleはアプリに対して、IDFAの取得に際しユーザーに同意を得ることを義務づけました。 

以前であれば、IDFAを共有したくないAppleユーザーは、LAT(広告トラッキング制限)を有効にして、トラッキングをオプトアウトする必要がありました。一方、現行のATTでは、ユーザーがオプトインを選択できる仕組みになっています。  

トラッキングをオプトインするユーザーの割合はアプリの種類によっても異なりますが、2022年の数字によると、オプトイン率は世界平均で46%です。マーケティング目的でトラッキングできないデバイスがかなりの割合で残っています。ただ、マーケターはあきらめる必要はありません。新しい技術ソリューションによって、ユーザーのプライバシーを損なうことなくキャンペーンの成功を計測できるようになりました。  

デバイスIDを使う(あるいは使わない)計測の未来

デバイスレベルのデータが不足している今、マーケターはiOSキャンペーンに関する情報源として集約データに目を向けています。このアプローチでは、データはユーザーのグループ全体で統合され、個人のアクションではなく、より広範な傾向を明らかにします。   

マーケターがプライバシーファーストの現状に適応しようとする中で、マーケティング活動のアトリビューションを支援するさまざまな代替手法が登場しています。

SKAdNetwork 

Appleのプライバシー重視のフレームワークで、ユーザーの匿名性を保護しながら、アプリインストールとキャンペーンパフォーマンスを計測することを目的としています。 

SKAdNetworkでは集約されたキャンペーンデータにもとづくソリューションを利用できますが、さまざまな制限があり、複雑です。マーケターはそれらを乗り越える必要があります。たとえば、ポストバック(アクティビティに関する報告)は遅延し、回数も限られており、ユーザージャーニーの初期段階に集中しています。そのため、生涯価値やリエンゲージメント活動の計測が困難です。 

モバイル計測パートナー(MMP)と連携することで、SKAdNetworkからより多くのものを引き出せます。MMPはデータを安全に取り扱い、詳細な分析とインサイトを提供します。  

機械学習と予測分析

機械学習アルゴリズムでユーザーの行動傾向を把握することで、そのユーザーが長期的にもたらす可能性がある価値や、キャンペーンが成功する可能性について予測することができます。 

確率論的モデリングは、集約データにもとづいて予測を行い、ユーザーのプライバシーを保護しながら行動傾向を明らかにできます。これらの手法と機械学習を組み合わせることで、強力かつ正確にユーザーの行動を理解し、キャンペーンの成否を早期に予測できるようになります。  

インクリメンタリティ

インクリメンタルテストは、コントロールとテストのメカニズムを用いて、マーケティング施策の真の価値を評価します。特に、業績全体のうちキャンペーンの成果にあたる部分と、オーガニックに発生した部分を把握できます。 

このようなインテリジェンスが加わることで、自信を持ってキャンペーンに取り組めます。 

Web-to-appフロー

Web-to-appフローは、ユーザーをウェブページから関連アプリに誘導するものです。 

iOS14.5では、Web-to-appフローを利用することで、マーケターはIDFAに頼らずに点と点を結べます。ジャーニーにはアドネットワークやオウンドメディアも含まれており、ファーストパーティーデータを利用して体験を最適化できるためです。 

重要なポイント

デバイスIDは、モバイルエコシステムにおける計測と最適化の中心的存在でしたが、プライバシーファーストへの移行により、アプリマーケターは新しいソリューションの検討を迫られています。  

  1. デバイスIDは、特定のモバイルデバイスにひも付けられた一意の識別子です。2つの種類があります。AppleのIDFAとGoogleのGAIDです。 
  2. 従来、デバイスIDはユーザーとアクションのマッチングを図るうえで非常に正確で信頼できる要素の1つであり、マーケターやアトリビューションにとって重要な計測対象でした。 
  3. デバイスIDは、マーケターがユーザージャーニーをマッピングし、ユーザーの嗜好を理解するのに役立ちます。詳細なセグメンテーション、パーソナライゼーション、行動分析も可能です。 
  4. AppleのATTプライバシーフレームワークのもとでは、アプリ所有者がiOSデバイスのIDFAにアクセスするには、ユーザーに使用許可を求めなければなりません。 
  5. デバイスレベルのデータが限られる中、マーケターは集約データに目を向け、プライバシーを保護しながらキャンペーンを計測、アトリビュート、最適化する方法を探っています。AppleのSKAdNetworkはアトリビューションに役立ちますが、課題もあります。その他のソリューションには、機械学習、インクリメンタリティ、Web-to-appフローなどがあります。 
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AVOD(アドバタイジングベースドビデオオンデマンド) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/avod/ Wed, 23 Oct 2024 07:13:36 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/avod%ef%bc%88%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%90%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%82%b8%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%99%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%83%89%e3%83%93%e3%83%87%e3%82%aa%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%9e%e3%83%b3/ AVODとは AVODは、複数の大手ビデオオンデマンドプラットフォームが用いるマネタイズモデルの1つで、視聴者にプラットフォーム上のビデオコンテンツへの無料かつ無制限のアクセスを提供します。  この戦略は、視聴者にコンテンツの視聴料を払ってもらうのではなく、プラットフォームの膨大なオーディエンスを活用し、広告収益を得ることを目的としています。  多くの視聴者がこれらのプラットフォームに夢中になっていることからもわかるように、好きな動画を無料で見られるというのは、ユーザーにとって非常に魅力的です。米国では、AVODの視聴者数が2023年末までに約1億4,000万人に達し、2026年までには1億7,000万人を超えると予測されています。  細かい話に入る前に、AVODに関わるプレイヤーとこの戦略の仕組みを押さえておきましょう。  パブリッシャー AVODは、コンテンツを制作またはホストするOTTプラットフォームであり、広告主が広告掲載料を支払います。  視聴者にとって魅力的なコンテンツであればあるほど、広告主にとっても魅力的なコンテンツとなり、パブリッシャーにはより多くの収益をもたらすことになります。  AVODプラットフォームでは、質の高いコンテンツへの無料アクセスをユーザーに提供することで、視聴回数を伸ばします。 広告主 広告主はパブリッシャーに広告料を支払い、ストリーミング動画コンテンツに広告を掲載することで、ブランド認知を高め、コンバージョンを促します。  プラットフォームでの広告ターゲティングは、パブリッシャーに依存するケースが一般的です。パブリッシャーはユーザーレベルのデータにアクセスし、正確なセグメンテーションと高度にパーソナライズされたターゲティングを行います。そのため、高い広告費回収率(ROAS)を期待できます。 コンテンツクリエイター AVODプラットフォームでは、コンテンツの制作も購買も必要ありません。代わりにたくさんの独立系コンテンツクリエイターがコンテンツを投稿しています。このようなクリエイターは、自身のブランドを構築するだけでなく、広告収益の配分やスポンサーシップからも利益を得られます。 ユーザー AVODモデルの最終消費者であるユーザー(視聴者)は、パブリッシャーのプラットフォームにアクセスし、好きなコンテンツを無料で視聴します。再生中のどこかのタイミングで広告が流れます。  AVODプラットフォーム AVODプラットフォームはユーザーに絶大な人気があり、米国ではインターネットユーザーのおよそ2人に1人がよく利用しています。  もっとも有名なAVODプラットフォームはYouTubeで、25億人超のアクティブユーザーを抱える動画界の巨人です。プラットフォームへの登録は無料ですが、コンテンツを視聴するには、選んだ動画の前後や途中に表示される広告を見る必要があります。  YouTubeはコンテンツクリエイターに動画を制作、投稿し続けてもらえるよう、広告収益の一部をインセンティブとして提供しています。  ほかのAVODプラットフォームでは、HuluやTubiも人気があります。YouTubeもそうですが、Huluも広告なしでコンテンツを視聴したいユーザー向けにプレミアムプランを提供しています。 AVODの仕組み AVODプラットフォームでは、どのようにして視聴者に広告を見せているのでしょうか。方法は2つあります。 クライアント側の広告挿入(CSAI) この方法では、視聴者の動画プレイヤー(クライアント)にリアルタイムで直接広告を挿入します。ストリーミング内の広告マーカーが広告リクエストを送信し、動画が一時停止します。ユーザーのデバイスに関連性の高い広告が配信されたのち、動画が再開します。リアルタイムで処理されるため、広告主は思いどおりに管理し、オーディエンスを正確にターゲティングできます。 サーバー側の広告挿入(SSAI) この方法では、広告はサーバー側の動画ストリーミングに配置されたのち、視聴者のデバイスに送信されます。地域、行動、デモグラフィックなどに合わせて広告を調整できるため、動的広告挿入とも呼ばれます。  また、「縫う」を意味する広告ステッチングという呼び名もあります。広告がコンテンツに埋め込まれるため、シームレスな視聴体験を提供できます。広告がコンテンツの一部として表示されるため、広告ブロッカーを回避できるという利点もあります。  AVODの利点と欠点 ユーザーは無料でコンテンツを視聴でき、広告主、パブリッシャー、クリエイターはマネタイズできる。まさにwin-winです。AVODに多くの魅力があるのは事実ですが、課題がないわけではありません。このモデルの主な利点と欠点を見てみましょう。 利点 1 – 視聴者数が多い 84%のユーザーが、コンテンツを無料で視聴できるなら、広告が表示されてもかまわないと感じています。広告主やパブリッシャーには朗報です。AVODで好きなコンテンツにアクセスする視聴者が増えており、同市場の収益は2023年に411億3,000万米ドルに達すると予測されています。  2 – パブリッシャーにとってリスクが小さい サブスクリプションベースのサービス(NetflixやDisney+など)とは異なり、AVODプラットフォームはコンテンツの制作や権利の購入に投資する必要がありません。自前のコンテンツは持たず、コンテンツクリエイターが動画をアップロードしてオーディエンスにリーチし、コンテンツに組み込まれた広告の収益の配分を受け取れるプラットフォームとして機能しています。 3 – コンテンツクリエイターへのインセンティブ AVODプラットフォームでは、コンテンツクリエイターに動画をアップロードしてもらえるよう収益のインセンティブを提供しています。尽きることなく新しいコンテンツが登場するのはこのためです。コンテンツを多くの人が視聴すればするほど、広告の表示回数も増えます。つまり、プラットフォームには収益が増え、コンテンツクリエイターには配分が増えるということです。  4 – 広告ターゲティングの精度が高い 多くの広告主がAVODプラットフォームを活用したがるのは、大規模かつ多様なユーザーベースにアクセスし、パブリッシャーのデータにもとづいてパーソナライズしてターゲティングできるからです。  5 – 柔軟性 パブリッシャーは、さまざまな広告フォーマット(詳細は後述)からコンテンツに合うものを選択し、ストリーミングのどの時点で広告を表示するかを判断できます。このようにして、ユーザー体験と広告効果を両立できるバランスを見いだします。  欠点 1 – ユーザー体験の低下 […]

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AVOD(アドバタイジングベースドビデオオンデマンド)は、ビデオオンデマンドプラットフォームが用いるマネタイズ戦略の1つです。広告を見てもらう代わりに、ユーザーにオンデマンドコンテンツへの無料アクセスを提供します。発生した広告収益を、制作費やホスティング費用に充てます。

AVODとは

AVOD(アドバタイジングベースドビデオオンデマンド)

AVODは、複数の大手ビデオオンデマンドプラットフォームが用いるマネタイズモデルの1つで、視聴者にプラットフォーム上のビデオコンテンツへの無料かつ無制限のアクセスを提供します。 

この戦略は、視聴者にコンテンツの視聴料を払ってもらうのではなく、プラットフォームの膨大なオーディエンスを活用し、広告収益を得ることを目的としています。 

多くの視聴者がこれらのプラットフォームに夢中になっていることからもわかるように、好きな動画を無料で見られるというのは、ユーザーにとって非常に魅力的です。米国では、AVODの視聴者数が2023年末までに約1億4,000万人に達し、2026年までには1億7,000万人を超えると予測されています。 

細かい話に入る前に、AVODに関わるプレイヤーとこの戦略の仕組みを押さえておきましょう。 

パブリッシャー

AVODは、コンテンツを制作またはホストするOTTプラットフォームであり、広告主が広告掲載料を支払います。 

視聴者にとって魅力的なコンテンツであればあるほど、広告主にとっても魅力的なコンテンツとなり、パブリッシャーにはより多くの収益をもたらすことになります。 

AVODプラットフォームでは、質の高いコンテンツへの無料アクセスをユーザーに提供することで、視聴回数を伸ばします。

広告主

広告主はパブリッシャーに広告料を支払い、ストリーミング動画コンテンツに広告を掲載することで、ブランド認知を高め、コンバージョンを促します。 

プラットフォームでの広告ターゲティングは、パブリッシャーに依存するケースが一般的です。パブリッシャーはユーザーレベルのデータにアクセスし、正確なセグメンテーションと高度にパーソナライズされたターゲティングを行います。そのため、高い広告費回収率(ROAS)を期待できます。

コンテンツクリエイター

AVODプラットフォームでは、コンテンツの制作も購買も必要ありません。代わりにたくさんの独立系コンテンツクリエイターがコンテンツを投稿しています。このようなクリエイターは、自身のブランドを構築するだけでなく、広告収益の配分やスポンサーシップからも利益を得られます。

ユーザー

AVODモデルの最終消費者であるユーザー(視聴者)は、パブリッシャーのプラットフォームにアクセスし、好きなコンテンツを無料で視聴します。再生中のどこかのタイミングで広告が流れます。 

AVODプラットフォーム

AVODプラットフォーム

AVODプラットフォームはユーザーに絶大な人気があり、米国ではインターネットユーザーのおよそ2人に1人がよく利用しています。 

もっとも有名なAVODプラットフォームはYouTubeで、25億人超のアクティブユーザーを抱える動画界の巨人です。プラットフォームへの登録は無料ですが、コンテンツを視聴するには、選んだ動画の前後や途中に表示される広告を見る必要があります。 

YouTubeはコンテンツクリエイターに動画を制作、投稿し続けてもらえるよう、広告収益の一部をインセンティブとして提供しています。 

ほかのAVODプラットフォームでは、HuluやTubiも人気があります。YouTubeもそうですが、Huluも広告なしでコンテンツを視聴したいユーザー向けにプレミアムプランを提供しています。

AVODの仕組み

AVODプラットフォームでは、どのようにして視聴者に広告を見せているのでしょうか。方法は2つあります。

クライアント側の広告挿入(CSAI)

この方法では、視聴者の動画プレイヤー(クライアント)にリアルタイムで直接広告を挿入します。ストリーミング内の広告マーカーが広告リクエストを送信し、動画が一時停止します。ユーザーのデバイスに関連性の高い広告が配信されたのち、動画が再開します。リアルタイムで処理されるため、広告主は思いどおりに管理し、オーディエンスを正確にターゲティングできます。

サーバー側の広告挿入(SSAI)

この方法では、広告はサーバー側の動画ストリーミングに配置されたのち、視聴者のデバイスに送信されます。地域、行動、デモグラフィックなどに合わせて広告を調整できるため、動的広告挿入とも呼ばれます。 

また、「縫う」を意味する広告ステッチングという呼び名もあります。広告がコンテンツに埋め込まれるため、シームレスな視聴体験を提供できます。広告がコンテンツの一部として表示されるため、広告ブロッカーを回避できるという利点もあります。 

AVODの利点と欠点

ユーザーは無料でコンテンツを視聴でき、広告主、パブリッシャー、クリエイターはマネタイズできる。まさにwin-winです。AVODに多くの魅力があるのは事実ですが、課題がないわけではありません。このモデルの主な利点と欠点を見てみましょう。

利点

1 – 視聴者数が多い

84%のユーザーが、コンテンツを無料で視聴できるなら、広告が表示されてもかまわないと感じています。広告主やパブリッシャーには朗報です。AVODで好きなコンテンツにアクセスする視聴者が増えており、同市場の収益は2023年に411億3,000万米ドルに達すると予測されています。 

2 – パブリッシャーにとってリスクが小さい

サブスクリプションベースのサービス(NetflixやDisney+など)とは異なり、AVODプラットフォームはコンテンツの制作や権利の購入に投資する必要がありません。自前のコンテンツは持たず、コンテンツクリエイターが動画をアップロードしてオーディエンスにリーチし、コンテンツに組み込まれた広告の収益の配分を受け取れるプラットフォームとして機能しています。

3 – コンテンツクリエイターへのインセンティブ

AVODプラットフォームでは、コンテンツクリエイターに動画をアップロードしてもらえるよう収益のインセンティブを提供しています。尽きることなく新しいコンテンツが登場するのはこのためです。コンテンツを多くの人が視聴すればするほど、広告の表示回数も増えます。つまり、プラットフォームには収益が増え、コンテンツクリエイターには配分が増えるということです。 

4 – 広告ターゲティングの精度が高い

多くの広告主がAVODプラットフォームを活用したがるのは、大規模かつ多様なユーザーベースにアクセスし、パブリッシャーのデータにもとづいてパーソナライズしてターゲティングできるからです。 

5 – 柔軟性

パブリッシャーは、さまざまな広告フォーマット(詳細は後述)からコンテンツに合うものを選択し、ストリーミングのどの時点で広告を表示するかを判断できます。このようにして、ユーザー体験と広告効果を両立できるバランスを見いだします。 

欠点

1 – ユーザー体験の低下

広告が適切でない場合、ユーザー体験を損ね、視聴者数の低下や離脱につながる可能性さえあります。広告なしのプレミアムプランにお金を払ってもいいと思うユーザーもいるとは思いますが、ここで本当に重要なのは、正しいタイミング、クリエイティブ、頻度です。 

2 – アトリビューションと計測に課題

動画視聴には受動的な性質があるため、広告主が広告の真の効果を計測するのは簡単ではありません。実際にCTAをクリックしない限り(コンテンツの視聴中であれば、その可能性はかなり低い)、ユーザーが広告を見てくれているのかさえわかりません。CMが終わるまでスマートフォンをいじっていたり、スナックをつまんでいたりするかもしれません。

3 – 収益が不安定

広告主が広告の表示数やクリック数にもとづいて支払う場合、パブリッシャーが得られる実際の収益は変動する可能性があります。広告がスキップ可能であれば、視聴者は広告を見ないかもしれません。その場合は、収益は発生しません。あるいは、前述したように、広告主はユーザーが実際には見ていない「表示数」に対して広告料を支払っている可能性もあります。パブリッシャーにとって、サブスクリプションオプションを追加することは、より安定した収益源を生み出す方法であるといえます。 

AVOD、SVOD、TVOD、PVOD

AVOD、SVOD、TVOD、PVOD

AVODの概要を把握したところで、次はほかのマネタイズモデルとの違いを見ていきましょう。

SVOD

サブスクリプションビデオオンデマンドの略。このプラットフォームでは、ユーザーがコンテンツにアクセスするために、定期的に定額のサブスクリプション料金を支払う必要があります。SVODは、ニッチなコンテンツを特集し、コンテンツ制作に投資するケースが多く、ロイヤルユーザーの獲得につながっています。Netflix、Amazon Prime Video、Disney+などが挙げられます。

TVOD

トランザクションビデオオンデマンドプラットフォームは、AVODプラットフォームに似ており、ユーザーは無料で登録できますが、プラットフォーム上のコンテンツにアクセスするには、個別にレンタルまたは購入する必要があります。 

AppleのiTunesなどが挙げられます。

PVOD

プレミアムビデオオンデマンドの略。このモデルはほかのマネタイズモデルと併用されることが多く、ユーザーはプレミアム料金を支払うことで最新コンテンツにいち早くアクセスできます。 

Disney+は、2020年の『ムーラン』でPVODを効果的に活用しました。一部の国では、劇場公開とほぼ同時にPVODでの有料配信が開始されました。

AVODとFASTチャネル

AVODとFASTチャネル

無料広告付きテレビ(FAST)は、ユーザーがコンテンツにアクセスするためにお金を払う必要がなく、収益源が広告であるという点でAVODと原理は同じですが、大きな相違点があります。

FASTチャネルは従来のテレビ放送のようなリニア型で、CMを挟みながら多くのオーディエンスにコンテンツを配信します。AVODと異なり、ユーザーはチャネルで放送されるコンテンツをコントロールできません。Pluto、Tubi、Roku Channelなどのプラットフォームが人気を集めています。

AVOD広告の種類

前述のとおり、パブリッシャーは、AVODに表示する広告のフォーマットをさまざまな種類から選択できます。ここでは、主な種類を紹介します。

  • プレロール広告:選択した動画が始まる前に再生されます。ユーザーの意識がまだ集中しておらず、視聴の準備を整えている段階なので、視聴体験の妨げにはなりません。 
  • ミッドロール広告:ミッドロール広告では、選択した動画の途中で広告が差し込まれ、広告終了後に本編が再開します。当然、これは視聴体験を損なう可能性があります。しかし、ユーザーは本編を最後まで見たいと思っているので、ミッドロール広告の長さ、頻度、配置を適切に調整すれば効果的にリーチできます。 
  • ポストロール広告:ユーザーが選択したコンテンツの終了時に表示される広告です。視聴者が興味を失うか、離れてしまうリスクが大きいため、冒頭で注意を引くことが重要です。 

以下のような広告も思い浮かぶかもしれません。

  • ディスプレイ広告:ディスプレイ広告は、動画に添付されるのではなく、プラットフォーム自体に表示されます。 
  • バナー広告:画面に広がるほかのフォーマットとは異なり、バナーは再生中の動画の上下左右に配置できます。 
  • インタラクティブ広告:ミニゲームや投票など、現代的かつ魅力的な演出で視聴者を引きつけ、インタラクションを促す広告です。 

AVODモデルはパブリッシャーに適しているか

パブリッシャーとしてOTTプラットフォームのマネタイズをお考えなら、AVODモデルにより以下のようなメリットを得られます。 

  • 複雑なサブスクリプションモデルを管理することなく、比較的簡単な方法で新規ユーザーを獲得できます。
  • プラットフォームを速やかに拡大できます。コンテンツ制作への投資は不要。
  • コンテンツライブラリーを常に新しい状態に維持することで、幅広いオーディエンスベースにアピールし、ユーザーエンゲージメントを高め、離脱を抑えられます。

パブリッシャーとしてAVODを導入するには

AVODが自身に適したモデルであるという結論に達したら、以下のステップに従ってプラットフォームを立ち上げましょう。  

  1. 動画のホスティングと管理には、信頼できる動画コンテンツ管理システム(CMS)を選びます。
  2. OTTプラットフォームをゼロから開発するか、OTTアプリビルダーに投資します。
  3. ユーザーへの迅速な動画配信のために、信頼性の高いコンテンツ配信ネットワークを選択します。
  4. さまざまな広告マネタイズオプションとテクノロジーを検討します。たとえば、広告はインストリーム(動画内)にもアウトストリーム(ページ上の別の場所に表示)にもできます。広告ポッドを使用して広告をグループ化できます。広告を画面に表示するには、VAST(Video Ad Serving Template)またはVPAID(Video Player Ad Interface Definition)のいずれかを選択します。 

重要なポイント

  • AVODはビデオオンデマンドのマネタイズ戦略の1つ。プラットフォームは収益を広告に依存する一方で、ユーザーは好きなコンテンツに無料でアクセスできます。もっとも有名なAVODプラットフォームはYouTubeです。 
  • AVODとは異なり、SVOD、PVOD、TVODでは、ユーザーはオンデマンドコンテンツにアクセスするために料金を支払う必要があります。FASTチャンネルは収益を広告に依存。リニア型のため、ユーザーはコンテンツをコントロールできません。 
  • 広告の配信は、クライアント側(プラットフォーム自体)またはサーバー側のどちらからでも可能です。前者はリアルタイムで調整でき、後者は広告を動画につなぎ合わせてシームレスな体験を提供します。 
  • パブリッシャーにとって、AVODは小リスクで柔軟なマネタイズモデルです。広告主にとっては、大規模、多様、かつ反応の良いユーザーベースにアクセスできるほか、セグメントとターゲットを詳細に絞り込めます。一方、コンテンツクリエイターは、コンテンツをアップロードすることで、収益の配分としてインセンティブを受け取れます。 
  • 無料のAVODは視聴者に好まれますが、不適切なタイミングでたくさんの広告が表示されると、視聴体験が損なわれます。広告主には計測とアトリビューションに関する課題があり、パブリッシャーの収益は、サブスクリプションオプションなしでは予測が困難になります。 
  • AVODの動画広告は、プレロール、ミッドロール、ポストロールなどコンテンツ内のさまざまなポイントで流せます。代替フォーマットとして、バナー広告、ディスプレイ広告、インタラクティブ広告があります。 
  • パブリッシャーとしてAVODプラットフォームの立ち上げを検討すべきなのは、迅速に規模を拡大したい、コンテンツ制作に投資したくない、幅広いオーディエンス向けのコンテンツを持っている、複雑なサブスクリプションモデルを避けたいなどの場合です。
  • パブリッシャーとしてAVODを導入するには、信頼できるコンテンツ管理システムとコンテンツ配信ネットワークが必要です。また、広告を配信する場所や方法、経由するシステムも検討する必要があります。
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アドテック https://www.appsflyer.com/ja/glossary/adtech/ Wed, 14 Feb 2024 04:02:28 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%86%e3%83%83%e3%82%af/ アドテックとは アドテックとは、アドバタイジングテクノロジーの略で、デジタル広告の売買を可能にするソフトウェア、ツール、システムの総称です。アドテックにより、広告主はオーディエンスのセグメント化、オンライン広告スペースの購入、広告の配信、パフォーマンスの分析を行うことができます。  オンライン広告の売買は、広告主(宣伝したいコンテンツを持つブランド)、パブリッシャー(販売したい広告スペースを持つサイトやアプリ)、仲介者のネットワークが関わる複雑なプロセスです。アドテックは、これらすべてのプレーヤーを結びつけ、交渉やキャンペーンの実施に必要なツールとプラットフォームを提供します。 アドテックとマーテック:その違いとは  アドテックとマーテック(察しがついているでしょうが、マーケティングテクノロジーの略です)は混同されがちですが、いくつかの明確な違いがあります。マーテックは、あらゆるマーケティングテクノロジー製品を網羅する包括的な用語で、ポッドキャスティング、コンテンツ管理、ソーシャルメディア管理プラットフォームなどが含まれます。アドテックは、マーテックという大樹から伸びる1本の枝と考えるとわかりやすいでしょう。 社内のマーケティングチームはさまざまなマーテックプラットフォームを構築し、メール、ソーシャルメディア、ウェブサイトを通じて、リードや顧客と直接コミュニケーションを図ろうとしています。しかし、これらのプラットフォームは、オンライン広告の入札や出稿プロセスで実利的な役割を果たすことはありません。  一方、アドテックプラットフォームは、多くの場合広告代理店が管理します。仲介役として機能し、広告購入プロセスを自動化して、企業に代わってオーディエンスのインプレッションを購入します。  アドテック マーテック 対応メディアの種類 有料オンライン広告 有料オンライン広告、メールマーケティング、SMSマーケティング、オーガニックソーシャルメディアマーケティング、ウェブサイトパブリッシング、SEO/SEM、オーガニックビデオおよびオーディオコンテンツ 課金モデル 広告費用+手数料 定額制 主なオーディエンス 広告代理店とパブリッシャー 社内マーケターおよび広告代理店 広告主にとってのアドテックのメリット オンライン広告が複雑化するにつれ、広告主がキャンペーンを管理、計測するための新しいツールやソリューションが登場しています。アドテックにより、広告主はチャネルを横断してキャンペーンを実施し、特定のオーディエンスにリーチして、パフォーマンスを分析できます。  ここでは、アドテックが時間の短縮とデジタルキャンペーンの最適化にどのように役立つのか説明します。  1.自動化とスケーリング アドテックが登場する前は、広告管理者は個々の広告スロットやプレースメントの調査、選択、承認まで、すべて手作業で行っていました。現在では、ブランドはAIや機械学習などの自動化技術を活用して、広告スペースの購入や、リアルタイムの結果にもとづくキャンペーンの最適化を行っています。  つまり、アドテックツールがあれば、大きなマーケティングチームがなくても、大規模なキャンペーンを容易に実施できるわけです。 2.広告費の最適化 アドテックにより、デモグラフィックを正確に特定してリーチできます。理想的なオーディエンスに届くかどうかわからない一般的な広告に予算を費やす必要がなくなります。  3.クロスデバイストラッキング アドテックを使うと、デバイスをまたいだオムニチャネルキャンペーンを実施できます。これは、メールアドレスやCookieにもとづいてユーザーを認識し、他のデバイスと照合することで可能になります。ネットワーク内でマッチングが成立すると、アドネットワークはリエンゲージメント広告を配信し、消費者に複数のタッチポイントを提供します。また、クロスデバイストラッキングにより分析の精度が向上し、デバイスをまたいだカスタマージャーニーの全体像を把握できます。 4.スピード アドテックではキャンペーンアセットを瞬時に入札に出せるため、適切なキャンペーンをすばやく立ち上げて、交渉や出稿依頼をする手間を省けます。そうすることで、ブランドの露出、リードの獲得、販売までを短期間で実現できます。 プログラマティック広告:アドテックの核 アドテックは、プログラマティック広告(自動化された広告購入プロセス。広告主は正確にセグメント化されたオーディエンスにリアルタイムにアクセスできます)に欠かせません。プログラマティックはオンライン広告の未来といわれています。Allied Market Researchは、2021年のプログラマティック広告業界を4,510億ドル規模と評価し、2031年までにさらに36%成長すると推定しています。  ここでは、アドテックで実現したプログラマティックの仕組みを紹介します。 プログラマティック広告に携わるさまざまな仲介者やインフラは、すべてアドテックといえます。詳しくは後述します。  アドテックのエコシステム アドテックの複雑さを理解するために、アドテックのエコシステムを構成するさまざまな要素について個別に見ていきましょう。  エージェンシートレーディングデスク(ATD) 広告代理店の一部門で、クライアントに代わってメディアのプランニングとバイイングを行います。ブランドはDSPを通じて自ら実行できますが、ATDにはプロによる指導力と代理店ならではの購買力があります。ATDは多くのクライアントの代理人であるため、複数のDSPと連携できるほか、一括交渉による値下げも期待できます。 デマンドサイドプラットフォーム(DSP) DSPは、広告主がオンライン広告枠を入札、購入し、広告を出稿できるようにする自動化プラットフォームです。広告主は、単一のインターフェイスを介して複数のアドエクスチェンジアカウントを管理し、キャンペーンのパフォーマンスに合わせてリアルタイムで設定を変更できます。 サプライサイドプラットフォーム(SSP) SSPは、アドエクスチェンジ全体でパブリッシャーの広告インベントリ(提供可能な広告スペース)を管理するプラットフォームです。SSPと連携することで、パブリッシャーはインベントリを大規模に販売、管理し、リアルタイムのプログラマティックセリングを通じて収益を得られます。  アドネットワーク パブリッシャーは、アドネットワークを通じてインベントリを管理し、直接収益を得られます。アドネットワークは、複数のエクスチェンジからの入札とインベントリをプールし、パブリッシャーと広告主の売買を仲介します。アルゴリズムを使用したマッチングにより、広告主のターゲットオーディエンスに最適なパブリッシャーを特定します。 アドエクスチェンジ アドエクスチェンジは、プログラマティック広告のDSPとSSPの両サイドを中立的かつ透明性の高い環境で結びつけるテクノロジーです。株式市場が買い手と売り手を結びつける構図と似ています。基本的にオープンなインプレッションプールであり、アルゴリズムと機械学習を使用してミリ秒単位で入札プロセスを促進します。  アドサーバー アドサーバーは、キャンペーンのクリエイティブアセットの保存、ユーザーに配信するバージョンの選択、キャンペーンのパフォーマンスに関するデータの収集を行うプラットフォームです。  データマネジメントプラットフォーム(DMP) DMPは、オンライン広告用にユーザーデータを収集、保存、展開する一元的なデータベースです。複数のソースからデータを収集し、ユーザーのデモグラフィック、興味感心、オンラインでの行動などでプロファイルを構築します。 アドテックのトレンドと課題 アドテック業界はこの20年で成長を遂げ、成熟期に入りました。新しいテクノロジーやプロバイダーが登場したことで、広告の売買はより迅速かつ効率的になっています。現在に至るまで、テクノロジーはユーザーの嗜好や変化し続ける規制環境を反映し、適応してきました。   今日のアドテックをめぐる主なトレンドと課題をまとめながら、今後状況はどのように変わっていくのかを考えてみましょう。   […]

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アドテックとは、オンライン広告業界のインフラを構成するテクノロジープロバイダーやシステムの市場を指します。

アドテックとは

アドテックとは、アドバタイジングテクノロジーの略で、デジタル広告の売買を可能にするソフトウェア、ツール、システムの総称です。アドテックにより、広告主はオーディエンスのセグメント化、オンライン広告スペースの購入、広告の配信、パフォーマンスの分析を行うことができます。 

オンライン広告の売買は、広告主(宣伝したいコンテンツを持つブランド)、パブリッシャー(販売したい広告スペースを持つサイトやアプリ)、仲介者のネットワークが関わる複雑なプロセスです。アドテックは、これらすべてのプレーヤーを結びつけ、交渉やキャンペーンの実施に必要なツールとプラットフォームを提供します。

アドテックとマーテック:その違いとは 

アドテックとマーテック(察しがついているでしょうが、マーケティングテクノロジーの略です)は混同されがちですが、いくつかの明確な違いがあります。マーテックは、あらゆるマーケティングテクノロジー製品を網羅する包括的な用語で、ポッドキャスティング、コンテンツ管理、ソーシャルメディア管理プラットフォームなどが含まれます。アドテックは、マーテックという大樹から伸びる1本の枝と考えるとわかりやすいでしょう。

アドテックとマーテックの違い

社内のマーケティングチームはさまざまなマーテックプラットフォームを構築し、メール、ソーシャルメディア、ウェブサイトを通じて、リードや顧客と直接コミュニケーションを図ろうとしています。しかし、これらのプラットフォームは、オンライン広告の入札や出稿プロセスで実利的な役割を果たすことはありません。 

一方、アドテックプラットフォームは、多くの場合広告代理店が管理します。仲介役として機能し、広告購入プロセスを自動化して、企業に代わってオーディエンスのインプレッションを購入します。 

アドテックマーテック
対応メディアの種類有料オンライン広告有料オンライン広告、メールマーケティング、SMSマーケティング、オーガニックソーシャルメディアマーケティング、ウェブサイトパブリッシング、SEO/SEM、オーガニックビデオおよびオーディオコンテンツ
課金モデル広告費用+手数料定額制
主なオーディエンス広告代理店とパブリッシャー社内マーケターおよび広告代理店

広告主にとってのアドテックのメリット

オンライン広告が複雑化するにつれ、広告主がキャンペーンを管理、計測するための新しいツールやソリューションが登場しています。アドテックにより、広告主はチャネルを横断してキャンペーンを実施し、特定のオーディエンスにリーチして、パフォーマンスを分析できます。 

ここでは、アドテックが時間の短縮とデジタルキャンペーンの最適化にどのように役立つのか説明します。 

1.自動化とスケーリング

アドテックが登場する前は、広告管理者は個々の広告スロットやプレースメントの調査、選択、承認まで、すべて手作業で行っていました。現在では、ブランドはAIや機械学習などの自動化技術を活用して、広告スペースの購入や、リアルタイムの結果にもとづくキャンペーンの最適化を行っています。 

つまり、アドテックツールがあれば、大きなマーケティングチームがなくても、大規模なキャンペーンを容易に実施できるわけです。

2.広告費の最適化

アドテックにより、デモグラフィックを正確に特定してリーチできます。理想的なオーディエンスに届くかどうかわからない一般的な広告に予算を費やす必要がなくなります。 

3.クロスデバイストラッキング

アドテックを使うと、デバイスをまたいだオムニチャネルキャンペーンを実施できます。これは、メールアドレスやCookieにもとづいてユーザーを認識し、他のデバイスと照合することで可能になります。ネットワーク内でマッチングが成立すると、アドネットワークはリエンゲージメント広告を配信し、消費者に複数のタッチポイントを提供します。また、クロスデバイストラッキングにより分析の精度が向上し、デバイスをまたいだカスタマージャーニーの全体像を把握できます。

4.スピード

アドテックではキャンペーンアセットを瞬時に入札に出せるため、適切なキャンペーンをすばやく立ち上げて、交渉や出稿依頼をする手間を省けます。そうすることで、ブランドの露出、リードの獲得、販売までを短期間で実現できます。

プログラマティック広告:アドテックの核

アドテックは、プログラマティック広告(自動化された広告購入プロセス。広告主は正確にセグメント化されたオーディエンスにリアルタイムにアクセスできます)に欠かせません。プログラマティックはオンライン広告の未来といわれています。Allied Market Researchは、2021年のプログラマティック広告業界を4,510億ドル規模と評価し、2031年までにさらに36%成長すると推定しています。 

プログラマティック広告の概略像

ここでは、アドテックで実現したプログラマティックの仕組みを紹介します。

  1. 広告主がアドネットワークと契約し、キャンペーンを開始します。デマンドサイドプラットフォーム(DSP)を通じて、広告主は求めているもの、つまりリーチしたいオーディエンスと獲得したいインプレッション数を市場に伝えます。 
  2. 広告主は、広告コンテンツ(主にディスプレイ、動画、ソーシャル、音声)をネットワークに配信します。
  3. 一方、パブリッシャーは、提供可能な広告スペース(インベントリ)をサプライサイドプラットフォーム(SSP)に掲載します。 
  4. アドエクスチェンジが両者をつなぎ、リアルタイム入札(RTB)形式で広告コンテンツのオープンオークションを実施します。SSPは、アドネットワークやパブリッシャーに代わり広告コンテンツの入札に参加します。オークションにかかる時間はほんの一瞬です。
  5. 落札者は自身のプラットフォームに広告を掲載し、アドネットワークを通じて広告主に分析データを共有します。

プログラマティック広告に携わるさまざまな仲介者やインフラは、すべてアドテックといえます。詳しくは後述します。 

アドテックのエコシステム

アドテックの複雑さを理解するために、アドテックのエコシステムを構成するさまざまな要素について個別に見ていきましょう。 

エージェンシートレーディングデスク(ATD)

広告代理店の一部門で、クライアントに代わってメディアのプランニングとバイイングを行います。ブランドはDSPを通じて自ら実行できますが、ATDにはプロによる指導力と代理店ならではの購買力があります。ATDは多くのクライアントの代理人であるため、複数のDSPと連携できるほか、一括交渉による値下げも期待できます。

デマンドサイドプラットフォーム(DSP)

DSPは、広告主がオンライン広告枠を入札、購入し、広告を出稿できるようにする自動化プラットフォームです。広告主は、単一のインターフェイスを介して複数のアドエクスチェンジアカウントを管理し、キャンペーンのパフォーマンスに合わせてリアルタイムで設定を変更できます。

サプライサイドプラットフォーム(SSP)

SSPは、アドエクスチェンジ全体でパブリッシャーの広告インベントリ(提供可能な広告スペース)を管理するプラットフォームです。SSPと連携することで、パブリッシャーはインベントリを大規模に販売、管理し、リアルタイムのプログラマティックセリングを通じて収益を得られます。 

アドネットワーク

パブリッシャーは、アドネットワークを通じてインベントリを管理し、直接収益を得られます。アドネットワークは、複数のエクスチェンジからの入札とインベントリをプールし、パブリッシャーと広告主の売買を仲介します。アルゴリズムを使用したマッチングにより、広告主のターゲットオーディエンスに最適なパブリッシャーを特定します。

アドエクスチェンジ

アドエクスチェンジは、プログラマティック広告のDSPとSSPの両サイドを中立的かつ透明性の高い環境で結びつけるテクノロジーです。株式市場が買い手と売り手を結びつける構図と似ています。基本的にオープンなインプレッションプールであり、アルゴリズムと機械学習を使用してミリ秒単位で入札プロセスを促進します。 

アドサーバー

アドサーバーは、キャンペーンのクリエイティブアセットの保存、ユーザーに配信するバージョンの選択、キャンペーンのパフォーマンスに関するデータの収集を行うプラットフォームです。 

データマネジメントプラットフォーム(DMP)

DMPは、オンライン広告用にユーザーデータを収集、保存、展開する一元的なデータベースです。複数のソースからデータを収集し、ユーザーのデモグラフィック、興味感心、オンラインでの行動などでプロファイルを構築します。

アドテック業界はこの20年で成長を遂げ、成熟期に入りました。新しいテクノロジーやプロバイダーが登場したことで、広告の売買はより迅速かつ効率的になっています。現在に至るまで、テクノロジーはユーザーの嗜好や変化し続ける規制環境を反映し、適応してきました。  

今日のアドテックをめぐる主なトレンドと課題をまとめながら、今後状況はどのように変わっていくのかを考えてみましょう。  

1.プライバシーとデータセキュリティ

プログラマティック広告では、主な基盤であるCookieによってIDのマッチングやリエンゲージメントを実現しています。しかし、プライバシーを懸念する消費者や規制当局からは、Cookieやクロスデバイストラッキングに反対する声が上がっています。ユーザーのセキュリティを損なうことなく、広告主が引き続き必要なデータを収集し、分析できるように、アドテック業界はさまざまな状況に適応しながら、代わりとなるトラッキング方法を開発しています。

まず、AppleはApp Tracking Transparency(ATT)フレームワークを導入し、広告主が取得できるデータを制限しました。次に、Googleは2024年までにサードパーティーCookieへの依存から脱却すると発表しました。Android広告はGoogle Advertising ID(GAID)トラッキングに大きく依存しています。GoogleはそのGAIDを段階的に廃止し、プライバシーサンドボックスに移行する準備を進めており、現在多くの広告主がさらなる変更に身構えています。 

2024年以降、Googleはユーザーの一部をプライバシーサンドボックスに移行します。プライバシーサンドボックスでは、個人の行動を記録、保存せずに、ユーザーを匿名化して、類似する興味関心を持つグループにプールし、そのグループのデモグラフィックや興味関心にもとづいて広告コンテンツを提供します。Googleは、顧客の保護と広告主が求めるインサイトやインプレッションの提供を両立するため、移行プロセスを通じて広告主やデベロッパーに意見を求めていくとしています。

2.CTVの計測

コネクテッドテレビ

ストリーミングが業界を席巻しています。現在、米国の87%の家庭がコネクテッドテレビ(CTV)デバイスを少なくとも1台は所有しています。CTVデバイスには、スマートテレビ、ストリーミングボックス、ゲーム機などがあります。

ストリーミングにより、アドネットワークは、番組の合間に一般視聴者向けのリニア広告ではなく、ターゲットを絞った動画広告を配信できるようになります。CTVを活用すると、広告主は興味関心、デモグラフィック、地域、時間帯にもとづき、価値の高い視聴者にリーチするチャンスを得られます。 

ターゲットを絞ったブランド露出に加え、CTVは広告主に強力な計測オプションを提供します。クロスデバイスデータにより、広告主はCTV-to-mobileアトリビューションをトラッキングし、顧客のライフサイクルにおけるアプリインストールとインストール後のイベントを計測できます。今日の経済状況では、マーケティングに費やした予算の効果を正確に把握することがこれまで以上に重要になっています。 

3.ゲーム内広告

アドテック分野では、ゲーム内広告も急成長しています。モバイルゲームの人気はコロナ禍で急上昇しました。現在伸びは落ち着いており、ゲームアプリのマーケターはユーザー獲得に力を注いでいます。2023年、ゲームアプリのインストールを目的とした広告に費やされた予算は、世界中で合計267億ドルにのぼりました。

動画広告を視聴してライフや報酬を獲得するという仕組みは、ゲーム内広告の一例に過ぎません。この仕組みは広告主とパブリッシャーの双方にメリットがありますが、アプリのデベロッパーはゲーム内広告とユーザー体験のバランスを取る必要があります。アドテックは、ウェブサイトや動画プラットフォームの場合と同じように、アプリでも入札を促進し、広告コンテンツを配信できます。  

4.DOOH広告

アドテック - DOOHソリューション

オフィスの近くで看板広告を見かけたとします。おそらく、広告担当者が街にある看板の中からそれを自分で選び、看板の所有者と直接交渉したのでしょう。アドテックは、このように時間がかるアナログな作業を大幅に効率化できます。 

専門家の試算では、世界中のDOOH(デジタルアウトオブホーム)市場は188億ドル規模であり、2030年までに11.6%の成長が見込まれます。プログラマティック広告を使えば、広告主はいつでもDOOHキャンペーンを開始できます。また、天候や時間帯など特定の要素でオーディエンスをターゲティングできるため、大きな効果を狙えます。

重要なポイント

  • アドテックは、デジタル広告の未来ともいえるプログラマティック広告を支えるインフラです。 
  • プログラマティックバイイングおよびセリングにより、広告主は広告配信プロセス全体を自動化し、詳細なユーザーインサイトを収集して、最も関連性の高い広告プレースメントにリアルタイムで入札できます。  
  • アドテックを利用すると、ブランドはキャンペーンを速やかに開始し、自動化によって瞬時に規模を変更できます。ターゲティングの精度が上がるので、広告費を最適化できます。 
  • アドテック企業はユーザーの嗜好や規制の変化に適応し、顧客のプライバシーを重視して、トラッキングを制限する方向に舵を切っています。Googleのプライバシーサンドボックスなどの取り組みは、Cookieによるトラッキングからのシフトを反映しています。 
  • ゲーム内広告やDOOHと並び、CTVも強力なアドテックツールです。広告主はスマートテレビ、ゲーム機、ストリーミングデバイスを通じて理想的なオーディエンスにリーチできます。CTVは正確なターゲティング機能や双方向性を備え、結果を計測できます。時代をリードしたいブランドにとって魅力的な選択肢となります。 

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CPV (視聴単価) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/cost-per-view/ Thu, 14 Sep 2023 02:13:11 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/%e8%a6%96%e8%81%b4%e5%8d%98%e4%be%a1%ef%bc%88cpv%ef%bc%89/ CPVとは? CPVとは、cost per view(視聴単価)の略で、動画広告の再生回数1回ごとに広告主が料金を支払う価格モデルを指します。  CPVといえば、かつてはアドウェアと呼ばれるものを指していましたが、ここで扱うCPVとは別物なのでご注意ください。アドウェアとは、インターネットを介さずに動作し、ユーザーがアプリケーションやソフトウェアをダウンロードする際に不要な広告を表示するソフトウェアのことです。幸い、最近では両者が混同されることはまずありません。  CPVが必要な理由  動画広告キャンペーンでは、クリック単価(CPC)かCPVモデルを選択できます。  CPCモデルは一般的ですが、視聴者が動画を全部視聴したかどうかに関係なく、広告がクリックされるたびに料金が発生します。CPVモデルなら、より費用対効果の高いアプローチが可能です。使用するプラットフォームにもよりますが、ユーザーが動画を一定時間以上視聴した場合にのみ料金が発生します。たとえば、Googleで必要な広告再生時間は30秒ですが、Twitter(現X)ではデフォルトで15秒です。  CPVモデルでは、たまたま広告を見たユーザーや、誤ってクリックしたユーザーの分の料金を支払う必要はないということです。理想的なオーディエンスに焦点を当て、動画広告に興味関心を示したユーザーが、それを再生した場合にのみ料金を支払えば済みます。  CPVの入札額の上限を決める方法 入札額の上限を決める際は、リーチ、予算、支出の3つを念頭に置く必要があります。 まず、リーチ(広告を見る可能性のある推定ユーザー数)を確認します。次に、広告に使える日次予算の上限を確認します。最後に、動画広告の再生あたりの予算を決めます。 入札額の上限を高くすれば、より多くの再生回数を獲得できますが、その分予算を多く使うことになります。コストを抑えたいのか、できるだけ多くの再生回数を獲得したいのか、優先順位を考えてみましょう。 CPVが広告ランクに与える影響 入札額の上限は広告ランクにも影響します。入札額の上限が高いほど、検索エンジンで広告が表示される確率が高くなります。  また、広告の表示位置にも影響します。入札額が高ければ高いほど、より見やすい位置に表示されます。  CPVとCPCV、CPI、CPMの違い CPVは、知っておくべき広告指標の1つに過ぎません。次の指標も併せて活用することで、キャンペーンの効果をより包括的に把握できます。  CPM 1,000インプレッションあたりのコスト(CPM)とは、広告が1,000回表示されるごとに広告主に課金する広告モデルです。ブランド認知やブランド再認キャンペーンに適しており、できるだけ多くの人に向けて名前を露出させることができます。  CPCV 視聴完了単価(CPCV)とは、その名のとおり、ユーザーが動画を最後まで視聴した時点で広告主に課金する広告モデルです。  CPVとCPMでは、トップオブファネル(TOFU)を狙ったキャンペーンを手頃な予算で実施できます。一方CPCVは、実際のエンゲージメントを計測する方法としてはるかに効果的です。 CPI インストールあたりのコスト(CPI)では、モバイルアプリキャンペーンの獲得コストを特定できます。獲得コストとは、ユーザーを獲得してアプリをダウンロードおよびインストールしてもらうまでにかかるコストのことです。CPIを使用してオーディエンスを絞り込み、確度の高いCPCVキャンペーンを実施できます。 CPVの計算方法:視聴単価の計算式  CPVを求めるには、総広告費(広告支出)を総再生回数で割ります。計算式は次のとおりです。 広告に2,000ドルを費やし、再生回数1万回を獲得したとします。CPVは次のようになります。 CPV = 2,000ドル/1万 CPV = 1再生あたり0.2ドル(20セント) 視聴単価のベストプラクティス – CPVを最適化して高める方法  CPVを最適化する前に、理想的な範囲を把握しておきましょう。  CPVは、一般に3~30セントが良いとされています。ただし、正確な金額はキャンペーンの種類、業界、オーディエンスによって大きく異なります。また、CPVが悪ければ、広告予算が許す範囲を超えてしまうかもしれません。  ブランド認知のために広告を出稿しているなら、オーディエンス一人ひとりに動画を見てもらうために支払える金額を考えてみてください。コンバージョン率に重点を置いているなら、CPVだけでなくほかの指標も一緒に計測しましょう。 CPVと各種指標を併用 CPVだけでは全体像はつかめません。CPM、CPI、CPCVなどほかの指標も考慮すべきです。また、入札額の上限、実際のインストール数やコンバージョン数もトラッキングしましょう。  このような包括的なアプローチにより、何がうまくいき、何がうまくいかないのかを把握し、資金不足に陥る前に改善すべきキャンペーンを特定できます。  動画広告キャンペーンを最適化 動画広告キャンペーンにお金をかけるのであれば、成り行き任せにしてはいけません。動画広告のベストプラクティスに従って、キャンペーンを最適化しましょう。  リーチの質を高めてオーディエンスとのつながりを強化するには、時間をかけて広告ターゲティング、ランディングページ、キーワードを改善する必要があります。また、関連するタグを使用し、各キャンペーンをテストすることで、キャンペーンのパフォーマンスは徐々に向上していくでしょう。  高品質で興味関心を引く動画を制作 オーディエンスに動画を見てもらいたいなら、魅力と関連性を高めることが重要です。高品質な動画の制作に投資し、さまざまなバージョンを継続的にテストして、オーディエンスに刺さる広告に仕上げいきましょう。 重要なポイント

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視聴単価(CPV)

CPV (視聴単価)とは、動画広告の価格モデルの1つであり、ユーザーが動画を視聴した場合にのみ課金されます。

CPVとは?

CPVとは、cost per view(視聴単価)の略で、動画広告の再生回数1回ごとに広告主が料金を支払う価格モデルを指します。 

CPVといえば、かつてはアドウェアと呼ばれるものを指していましたが、ここで扱うCPVとは別物なのでご注意ください。アドウェアとは、インターネットを介さずに動作し、ユーザーがアプリケーションやソフトウェアをダウンロードする際に不要な広告を表示するソフトウェアのことです。幸い、最近では両者が混同されることはまずありません。 

CPVが必要な理由 

動画広告キャンペーンでは、クリック単価(CPC)かCPVモデルを選択できます。 

CPCモデルは一般的ですが、視聴者が動画を全部視聴したかどうかに関係なく、広告がクリックされるたびに料金が発生します。CPVモデルなら、より費用対効果の高いアプローチが可能です。使用するプラットフォームにもよりますが、ユーザーが動画を一定時間以上視聴した場合にのみ料金が発生します。たとえば、Googleで必要な広告再生時間は30秒ですが、Twitter(現X)ではデフォルトで15秒です。 

CPVモデルでは、たまたま広告を見たユーザーや、誤ってクリックしたユーザーの分の料金を支払う必要はないということです。理想的なオーディエンスに焦点を当て、動画広告に興味関心を示したユーザーが、それを再生した場合にのみ料金を支払えば済みます。 

CPVの入札額の上限を決める方法

入札額の上限を決める際は、リーチ、予算、支出の3つを念頭に置く必要があります。

まず、リーチ(広告を見る可能性のある推定ユーザー数)を確認します。次に、広告に使える日次予算の上限を確認します。最後に、動画広告の再生あたりの予算を決めます。

入札額の上限を高くすれば、より多くの再生回数を獲得できますが、その分予算を多く使うことになります。コストを抑えたいのか、できるだけ多くの再生回数を獲得したいのか、優先順位を考えてみましょう。

CPVが広告ランクに与える影響

入札額の上限は広告ランクにも影響します。入札額の上限が高いほど、検索エンジンで広告が表示される確率が高くなります。 

また、広告の表示位置にも影響します。入札額が高ければ高いほど、より見やすい位置に表示されます。 

CPVとCPCV、CPI、CPMの違い

CPVは、知っておくべき広告指標の1つに過ぎません。次の指標も併せて活用することで、キャンペーンの効果をより包括的に把握できます。 

CPM

1,000インプレッションあたりのコスト(CPM)

1,000インプレッションあたりのコスト(CPM)とは、広告が1,000回表示されるごとに広告主に課金する広告モデルです。ブランド認知やブランド再認キャンペーンに適しており、できるだけ多くの人に向けて名前を露出させることができます。 

CPCV

視聴完了単価(CPCV)

視聴完了単価(CPCV)とは、その名のとおり、ユーザーが動画を最後まで視聴した時点で広告主に課金する広告モデルです。 

CPVとCPMでは、トップオブファネル(TOFU)を狙ったキャンペーンを手頃な予算で実施できます。一方CPCVは、実際のエンゲージメントを計測する方法としてはるかに効果的です。

CPI

インストールあたりのコスト(CPI)

インストールあたりのコスト(CPI)では、モバイルアプリキャンペーンの獲得コストを特定できます。獲得コストとは、ユーザーを獲得してアプリをダウンロードおよびインストールしてもらうまでにかかるコストのことです。CPIを使用してオーディエンスを絞り込み、確度の高いCPCVキャンペーンを実施できます。

CPVの計算方法:視聴単価の計算式 

CPVを求めるには、総広告費(広告支出)を総再生回数で割ります。計算式は次のとおりです。

CPVの計算方法:視聴単価の計算式 

広告に2,000ドルを費やし、再生回数1万回を獲得したとします。CPVは次のようになります。

CPV = 2,000ドル/1万

CPV = 1再生あたり0.2ドル(20セント)

視聴単価のベストプラクティス – CPVを最適化して高める方法 

CPVを最適化する前に、理想的な範囲を把握しておきましょう。 

CPVは、一般に3~30セントが良いとされています。ただし、正確な金額はキャンペーンの種類、業界、オーディエンスによって大きく異なります。また、CPVが悪ければ、広告予算が許す範囲を超えてしまうかもしれません。 

ブランド認知のために広告を出稿しているなら、オーディエンス一人ひとりに動画を見てもらうために支払える金額を考えてみてください。コンバージョン率に重点を置いているなら、CPVだけでなくほかの指標も一緒に計測しましょう。

CPVと各種指標を併用

CPVだけでは全体像はつかめません。CPM、CPI、CPCVなどほかの指標も考慮すべきです。また、入札額の上限、実際のインストール数やコンバージョン数もトラッキングしましょう。 

このような包括的なアプローチにより、何がうまくいき、何がうまくいかないのかを把握し、資金不足に陥る前に改善すべきキャンペーンを特定できます。 

動画広告キャンペーンを最適化

動画広告キャンペーンにお金をかけるのであれば、成り行き任せにしてはいけません。動画広告のベストプラクティスに従って、キャンペーンを最適化しましょう。 

リーチの質を高めてオーディエンスとのつながりを強化するには、時間をかけて広告ターゲティング、ランディングページ、キーワードを改善する必要があります。また、関連するタグを使用し、各キャンペーンをテストすることで、キャンペーンのパフォーマンスは徐々に向上していくでしょう。 

高品質で興味関心を引く動画を制作

オーディエンスに動画を見てもらいたいなら、魅力と関連性を高めることが重要です。高品質な動画の制作に投資し、さまざまなバージョンを継続的にテストして、オーディエンスに刺さる広告に仕上げいきましょう。

重要なポイント

  • 視聴単価(CPV)とは、ユーザーが広告を一定時間視聴するごとに広告主に課金する広告モデルです。
  • 動画広告の総コストを総再生回数で割ることで、CPVを計算できます。
  • CPVはどのような動画広告キャンペーンにも不可欠であり、CPM、CPI、CPCVといったほかの指標と並行して監視する必要があります。
  • CPVを最適化するには、魅力的な動画の制作に投資し、オーディエンスにさまざまなバージョンをテストして、ほかの指標も確認しながら、うまくいっている点や改善点を明らかにする必要があります。

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DMP (データマネジメントプラットフォーム) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/data-management-platform/ Thu, 14 Sep 2023 02:12:57 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/%e3%83%87%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%a0/ DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは? DMPは、個々の顧客に関するプロファイルを形成し、全体像を分析して、マーケティングキャンペーンでパーソナライゼーションを促進するためのツールです。  多くのマーケターがペルソナ、つまり理想的な架空の顧客プロファイルに基づいてキャンペーンを作成していまが、架空の話や推測に頼ることなく、アプリマーケティングキャンペーンを成功できるとしたらどうでしょう?リアルタイムの行動や興味関心に基づいて、デジタル広告枠の購入を自動化できるとしたらどうでしょう? DMPを利用すれば、次のことが可能になります。  データマネジメントプラットフォームがアプリマーケターにとって重要な理由 DMPは、プログラマティック広告(AIや機械学習を使用してメディアバイイングを自動化)にとって不可欠であり、モバイルのユーザー獲得で重要な役割を果たしています。  オーディエンスについて収集したさまざまな情報を考えてみましょう。  DMPを使えば、ファーストパーティ、セカンドパーティ、サードパーティのデータを組み合わせて、全体像をより明確に把握できます。では、データの種類を確認しておきましょう。 一元化されたシステムがなければ、アプリマーケターは複数のデータタイプやソースからインサイトを引き出すことに終始しなければならず、貴重な管理時間を費して、広告を掲載する方法や場所を手動で判断することになります。  DMPがあれば、異なるソースからのデータを一元化し、顧客の行動を統合的に把握できるだけでなく、管理ソフトウェアを使用してデータをアクティブ化し、キャンペーンに役立てることもできます。  データマネジメントプラットフォームの開発 BlueKaiと呼ばれる最初のDMPは、IT起業家のOmar Tawakol氏によって開発されました。Tawakol氏によると、企業は顧客に関する基本的な情報は持っていましたが、買い手の意図という重要な鍵を見逃していました。たとえば、Expediaのような旅行サイトをクリックした場合、旅行を計画する意図があることがわかります。 Tawakol氏のアイデアが形になるまでには時間がかかりましたが、DMPは今やデジタル広告業界には欠かせない存在です。2014年、Oracleが創業わずか6年のBlueKaiを4億2,000万ドルで買収しました。  DMPは、広告掲載に絡む推測や交渉を排除しました。オーディエンスデータのセグメント化、効率的なプレースメントの特定、自動入札による広告インプレッションの売買を可能にし、プログラマティック広告を促進します。 DMPとCDP、DSP、DCR ここで、DMPとCDP(顧客データプラットフォーム)の違いを説明しておきましょう。CDPは、複数のソースの顧客情報を単一のデータベースに集約します。集約される顧客情報には、個人を特定できる情報と匿名の行動データの両方が含まれます。しかし、CDPは単なるデータベースであり、マーケターがデータを分析したり、何らかのアクションを起こしたりすることはできません。CDPは、CRMやDMPなどデータを必要とするプラットフォームとデータを共有するための橋渡しとして機能します。 データマネジメントプラットフォーム(DMP)は、データの保存だけではなく、顧客の行動に関するインサイトの獲得、キャンペーンの実行、リードの生成といった機能を備えたSaaSプラットフォームです。DMPの主な用途は、セグメンテーション、ターゲティング、パーソナライゼーションです。  DSP、DCRという用語も併せて確認しておきましょう。  DMPの仕組み 簡単に言うと、DMPはさまざまなチャネルやデバイスからファーストデータ、セカンドデータ、サードパーティデータを収集し、匿名化します。手順を見てみましょう。 DMPでできること DMPがどのようなものかおわかりいただけたでしょうか。データを活用して広告のエンゲージメントを高める、それがDPMです。  次は、アプリマーケティングの強化に役立つDMPの6つの特長をご紹介します。 1.視聴者をセグメント化 プログラマティック広告がなかった頃、多くのアプリマーケターは大まかなデモグラフィックにもとづいてオーディエンスをセグメント化していました。DMPでは、AIによって拡張された豊富なデータにより、興味関心、行動、ニーズなどにもとづいてオーディエンスをセグメント化できます。オーディエンスを構築、セグメント化したのち、アルゴリズムを用いて類似オーディエンスを見つけることもできます。    2.広告をパーソナライズ オーディエンスをセグメント化したら、パーソナライズされた広告キャンペーンを実行できます。たとえば、Eコマース企業を考えてみましょう。自社ブランドや現在販売中の商品などの一般的な広告を出すのではなく、DMPで特定のユーザーが興味関心を持ちそうだと判断した特定の商品の広告を出すことができます。  3.デバイスをまたいでリターゲティング DMPはさまざまなデバイスのデータを統合しているため、パーソナライズされた広告キャンペーンを実行して、デバイスやチャネルを横断してインプレッションを活用できます。DMPをDSPに接続することで、サイトからサイトへ、デスクトップからモバイルへとユーザーを追跡する広告キャンペーンを設定できます。 4.マーケティングROIを向上 DMPには、広告費の最適化に役立つというメリットもあります。顧客の行動や好みに関するデータを分析することで、ターゲットオーディエンスにリーチするために最も効果的なチャネルやメッセージを判断できます。これによって、広告予算を効果的に配分し、より良い成果を達成できます。 5.オーディエンスインサイトを獲得 広告キャンペーンから購入までをトラッキングできるため、遡及的に情報経路をたどり、実際に製品やサービスを購入したユーザーについてのインサイトを得ることもできます。高度な分析で市場調査をまとめ、顧客の主要なデモグラフィック属性や行動属性を共有できます。   6.コンプライアンスを遵守 DMPの最も重要なメリットは、データプライバシー規制の遵守に役立つことです。一般データ保護規則(GDPR)やその他の個人情報保護法が施行され、企業は顧客データの収集や共有方法に注意を払う必要があります。GDPRの下でEU市民のデータを誤って扱った場合の罰金は、最低でも1,000万ユーロ、または企業の収益の2%です。DMPにより、企業は法律の範囲内にとどまり、高額な罰金を回避し、評判を守ることができます。  データマネジメントプラットフォームとマーケティング技術スタック DMPは、アプリマーケターの技術スタックの1つに過ぎません。ビジネスに合わせて技術スタックを構築するのは手間がかかります。ベンダーを選び、連携先として複数のプラットフォームを探す必要もあるかもしれません。マーテックの選択肢の多さは、まさに圧倒的です。プラットフォームの数はこの10年(2012~2022年)で約10倍になり、現在はマーケティングオートメーション、分析、アトリビューションなどに対応しています。 DMPは必要か? DMPはどんな企業に適しているのでしょうか。DMPを構築、運用できる専門のマーケティングチームがないスタートアップ企業には不要かもしれません。デジタルマーケティングエージェンシーにDMPの管理を任せるという選択肢もあります。小規模なスタートアップ企業の場合、まずは無料の製品分析ツールを導入して基本的な分析からスタートし、その後スケーラブルな成長に備えて、より堅牢な有料の製品スイートに移行するというケースが一般的です。 マーケティングチームが確立している中堅、大企業は、DMPを導入し、モバイル広告キャンペーンを自動化、最適化すべきです。アプリマーケターが製品ライフサイクルの各段階で活用すべきツールの種類を見ていきましょう。  テスト期 導入期 成長期 成熟期 ユーザー獲得のためのマーテック基盤を構築 DMPはスタックコネクターとして機能し、アプリの成長をサポートして、製品を成熟へと導きます。DMPを効果的に利用するには、いくつかの基盤が必要です。 さらに、国際的な規制に準拠したクリーンなデータ運用を維持するために、ファーストパーティデータを収集、保存、分類するベストプラクティスを設定する必要があります。 データインテリジェンスでさらに先へ アプリマーケティング戦略を成熟させるには、さらに一歩踏み込む必要があります。アトリビューションは、結果を計測し、アプリのダウンロードにつながったマーケティングチャネルを把握するための優れたデータインテリジェンスです。モバイルアトリビューションは、各アプリインストールとアプリエンゲージメントを文書化し、参照元のマーケティングまたはメディアソースに紐付けプロセスです。 最後に、アプリ内分析を計測することで、マーケティング施策を一巡させることができます。無料でインストールできるアプリのエコシステムでは、インストールが収益に結びつかないことがあります。リテンションとアプリ内エンゲージメントを計測するツールが必要です。デバイスやプラットフォームを横断してキャンペーン分析を計測できる、AppsFlyerなどのモバイル計測パートナー(MMP)を見つけましょう。 重要なポイント

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DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは、デジタル広告を目的として顧客データの収集、保存、展開に使用する一元化されたデータベースです。DMPでは、複数のチャネルからデータを蓄積し、ユーザーのデモグラフィック情報、興味関心、オンライン行動などをまとめて全体像を把握できます。

DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは?

DMPは、個々の顧客に関するプロファイルを形成し、全体像を分析して、マーケティングキャンペーンでパーソナライゼーションを促進するためのツールです。 

多くのマーケターがペルソナ、つまり理想的な架空の顧客プロファイルに基づいてキャンペーンを作成していまが、架空の話や推測に頼ることなく、アプリマーケティングキャンペーンを成功できるとしたらどうでしょう?リアルタイムの行動や興味関心に基づいて、デジタル広告枠の購入を自動化できるとしたらどうでしょう?

DMPを利用すれば、次のことが可能になります。 

  • ビジネスインテリジェンスと自動化により、データを最大限に活用する
  • 顧客の行動や好みに関する貴重なインサイトを得て、広告費を最適化し、データプライバシー規制を遵守する
  • 顧客関係管理プラットフォーム、顧客データプラットフォーム、デマンドサイドプラットフォームとの連携により、技術スタックを強化する 

データマネジメントプラットフォームがアプリマーケターにとって重要な理由

DMPは、プログラマティック広告(AIや機械学習を使用してメディアバイイングを自動化)にとって不可欠であり、モバイルのユーザー獲得で重要な役割を果たしています。 

オーディエンスについて収集したさまざまな情報を考えてみましょう。 

DMPを使えば、ファーストパーティ、セカンドパーティ、サードパーティのデータを組み合わせて、全体像をより明確に把握できます。では、データの種類を確認しておきましょう。

  • ファーストパーティデータとは、ウェブサイトやアプリなどのソースから直接収集されたデータを指し、通常は企業自身が所有します。 
  • セカンドパーティデータとは、いったんある当事者によって収集され、契約によって別の当事者に共有されるデータを指します。信頼できるパートナーから共有されるソーシャルメディアのプロフィールやカスタマーレビューなどが含まれます。 
  • サードパーティデータとは、複数のソースから収集され、サードパーティ組織によって集計、販売されるデータを指します。プログラマティック広告では、特定のオーディエンスのターゲティング、ユーザーの行動のトラッキング、キャンペーンの最適化、結果の計測に使用できます。

一元化されたシステムがなければ、アプリマーケターは複数のデータタイプやソースからインサイトを引き出すことに終始しなければならず、貴重な管理時間を費して、広告を掲載する方法や場所を手動で判断することになります。 

DMPがあれば、異なるソースからのデータを一元化し、顧客の行動を統合的に把握できるだけでなく、管理ソフトウェアを使用してデータをアクティブ化し、キャンペーンに役立てることもできます。 

データマネジメントプラットフォームの開発

BlueKaiと呼ばれる最初のDMPは、IT起業家のOmar Tawakol氏によって開発されました。Tawakol氏によると、企業は顧客に関する基本的な情報は持っていましたが、買い手の意図という重要な鍵を見逃していました。たとえば、Expediaのような旅行サイトをクリックした場合、旅行を計画する意図があることがわかります。

Tawakol氏のアイデアが形になるまでには時間がかかりましたが、DMPは今やデジタル広告業界には欠かせない存在です。2014年、Oracleが創業わずか6年のBlueKaiを4億2,000万ドルで買収しました。 

DMPは、広告掲載に絡む推測や交渉を排除しました。オーディエンスデータのセグメント化、効率的なプレースメントの特定、自動入札による広告インプレッションの売買を可能にし、プログラマティック広告を促進します。

DMPとCDP、DSP、DCR

顧客データプラットフォーム

ここで、DMPとCDP(顧客データプラットフォーム)の違いを説明しておきましょう。CDPは、複数のソースの顧客情報を単一のデータベースに集約します。集約される顧客情報には、個人を特定できる情報と匿名の行動データの両方が含まれます。しかし、CDPは単なるデータベースであり、マーケターがデータを分析したり、何らかのアクションを起こしたりすることはできません。CDPは、CRMやDMPなどデータを必要とするプラットフォームとデータを共有するための橋渡しとして機能します。

データマネジメントプラットフォーム(DMP)は、データの保存だけではなく、顧客の行動に関するインサイトの獲得、キャンペーンの実行、リードの生成といった機能を備えたSaaSプラットフォームです。DMPの主な用途は、セグメンテーション、ターゲティング、パーソナライゼーションです。 

DSP、DCRという用語も併せて確認しておきましょう。 

デマンドサイドプラットフォーム
  • デマンドサイドプラットフォーム(DSP)とは、リアルタイム入札により、広告主が複数のパブリッシャーから広告枠を購入できるプラットフォームを指します。広告主は、オークション形式のマーケットプレイスでインプレッションに入札し、DMPに蓄積されたユーザーデータにもとづいて広告をターゲティングできます。たとえば、Meta広告マネージャは、FacebookやInstagramの広告インベントリを購入できるDSPです。
データクリーンルーム
  • データクリーンルーム(DCR)は、データ共有ソリューションの1つで、2つの当事者がファーストパーティデータのセットを安全かつコンプライアンスに則った方法でマージできます。iOSのプライバシーアップデート以降、広告主がファーストパーティデータを取得するハードルは高くなりました。DCRは顧客のプライバシーを守りつつ、ターゲティングのためのより強固なデータプロファイルを構築できるため、急速に人気が高まっています。DCRとDMPは別個のプラットフォームではありますが、補完的な関係にあります。Google、Meta、Amazonはそれぞれ独自のDCRサービスを有しています。

DMPの仕組み

簡単に言うと、DMPはさまざまなチャネルやデバイスからファーストデータ、セカンドデータ、サードパーティデータを収集し、匿名化します。手順を見てみましょう。

データマネジメントプラットフォームの仕組み
  1. マーケターがDMPを設定し、初期データを投入して基盤を整えます。初期データは次のとおりです。
    1. オンラインデータ:モバイルアプリ、ウェブサイト、アナリティクスなどから 
    2. オフラインデータ:CRM、購買履歴、メールなどから
  2. DMPがデータを蓄積、匿名化し、分類します。
  3. マーケターがデータにタグを追加し、必要に応じてさらに分類します。
  4. DMPがレポートとオーディエンスのンサイトを提供します。
  5. DMPが一般的な広告ネットワークやデジタルチャネルと連動し、データをアクティブ化します。
  6. マーケターは、インサイトにもとづいてキャンペーンを設定し、リアルタイムの顧客データに合わせて実行できます。

DMPでできること

DMPがどのようなものかおわかりいただけたでしょうか。データを活用して広告のエンゲージメントを高める、それがDPMです。 

次は、アプリマーケティングの強化に役立つDMPの6つの特長をご紹介します。

DMPでできること

1.視聴者をセグメント化

プログラマティック広告がなかった頃、多くのアプリマーケターは大まかなデモグラフィックにもとづいてオーディエンスをセグメント化していました。DMPでは、AIによって拡張された豊富なデータにより、興味関心、行動、ニーズなどにもとづいてオーディエンスをセグメント化できます。オーディエンスを構築、セグメント化したのち、アルゴリズムを用いて類似オーディエンスを見つけることもできます。   

2.広告をパーソナライズ

オーディエンスをセグメント化したら、パーソナライズされた広告キャンペーンを実行できます。たとえば、Eコマース企業を考えてみましょう。自社ブランドや現在販売中の商品などの一般的な広告を出すのではなく、DMPで特定のユーザーが興味関心を持ちそうだと判断した特定の商品の広告を出すことができます。 

3.デバイスをまたいでリターゲティング

DMPはさまざまなデバイスのデータを統合しているため、パーソナライズされた広告キャンペーンを実行して、デバイスやチャネルを横断してインプレッションを活用できます。DMPをDSPに接続することで、サイトからサイトへ、デスクトップからモバイルへとユーザーを追跡する広告キャンペーンを設定できます。

4.マーケティングROIを向上

DMPには、広告費の最適化に役立つというメリットもあります。顧客の行動や好みに関するデータを分析することで、ターゲットオーディエンスにリーチするために最も効果的なチャネルやメッセージを判断できます。これによって、広告予算を効果的に配分し、より良い成果を達成できます。

5.オーディエンスインサイトを獲得

広告キャンペーンから購入までをトラッキングできるため、遡及的に情報経路をたどり、実際に製品やサービスを購入したユーザーについてのインサイトを得ることもできます。高度な分析で市場調査をまとめ、顧客の主要なデモグラフィック属性や行動属性を共有できます。  

6.コンプライアンスを遵守

DMPの最も重要なメリットは、データプライバシー規制の遵守に役立つことです。一般データ保護規則(GDPR)やその他の個人情報保護法が施行され、企業は顧客データの収集や共有方法に注意を払う必要があります。GDPRの下でEU市民のデータを誤って扱った場合の罰金は、最低でも1,000万ユーロ、または企業の収益の2%です。DMPにより、企業は法律の範囲内にとどまり、高額な罰金を回避し、評判を守ることができます。 

データマネジメントプラットフォームとマーケティング技術スタック

DMPは、アプリマーケターの技術スタックの1つに過ぎません。ビジネスに合わせて技術スタックを構築するのは手間がかかります。ベンダーを選び、連携先として複数のプラットフォームを探す必要もあるかもしれません。マーテックの選択肢の多さは、まさに圧倒的です。プラットフォームの数はこの10年(2012~2022年)で約10倍になり、現在はマーケティングオートメーション、分析、アトリビューションなどに対応しています。

DMPは必要か?

DMPはどんな企業に適しているのでしょうか。DMPを構築、運用できる専門のマーケティングチームがないスタートアップ企業には不要かもしれません。デジタルマーケティングエージェンシーにDMPの管理を任せるという選択肢もあります。小規模なスタートアップ企業の場合、まずは無料の製品分析ツールを導入して基本的な分析からスタートし、その後スケーラブルな成長に備えて、より堅牢な有料の製品スイートに移行するというケースが一般的です。

マーケティングチームが確立している中堅、大企業は、DMPを導入し、モバイル広告キャンペーンを自動化、最適化すべきです。アプリマーケターが製品ライフサイクルの各段階で活用すべきツールの種類を見ていきましょう。 

テスト期

  • アプリ計測に向けた製品分析

導入期

  • アトリビューションプロバイダーと連携し、計測とマーケティングオートメーションにより広告オーケストレーションを実現

成長期

  • メディアパートナーとロケーションサービスで広告オーケストレーションを促進
  • スタックコネクターとしてのCDP

成熟期

  • 計測のためにクラウドストレージを導入し、データを可視化
  • スタックコネクターとしてのDMPおよびマーケティングクラウドプラットフォーム

ユーザー獲得のためのマーテック基盤を構築

DMPはスタックコネクターとして機能し、アプリの成長をサポートして、製品を成熟へと導きます。DMPを効果的に利用するには、いくつかの基盤が必要です。

  • リードと顧客情報を格納するCRMプラットフォーム
  • 一元化されたデータベースでデータを整理、蓄積するCDP
  • 広告インベントリを購入するDSP

さらに、国際的な規制に準拠したクリーンなデータ運用を維持するために、ファーストパーティデータを収集、保存、分類するベストプラクティスを設定する必要があります。

データインテリジェンスでさらに先へ

アプリマーケティング戦略を成熟させるには、さらに一歩踏み込む必要があります。アトリビューションは、結果を計測し、アプリのダウンロードにつながったマーケティングチャネルを把握するための優れたデータインテリジェンスです。モバイルアトリビューションは、各アプリインストールとアプリエンゲージメントを文書化し、参照元のマーケティングまたはメディアソースに紐付けプロセスです。

最後に、アプリ内分析を計測することで、マーケティング施策を一巡させることができます。無料でインストールできるアプリのエコシステムでは、インストールが収益に結びつかないことがあります。リテンションとアプリ内エンゲージメントを計測するツールが必要です。デバイスやプラットフォームを横断してキャンペーン分析を計測できる、AppsFlyerなどのモバイル計測パートナー(MMP)を見つけましょう。

重要なポイント

  • DMPは、ファーストデータ、セカンドデータ、サードパーティデータを蓄積、分類する一元化されたデータベースで、データをアクティブ化するためのインターフェイスを提供します。
  • DMPは、CDP、DSP、DCRとは異なりますが、マーケターの技術エコシステムにおいて、これらのマーテクツールを補完するものです。
  • DMPはプログラマティック広告の重要な要素であり、オーディエンスのセグメント化、類似オーディエンスの特定、自動入札によるパーソナライズされた広告の展開に役立ちます。
  • DMPは、スタートアップ企業には必要ないかもしれませんが、アプリマーケターが製品を成熟させるための技術スタックには不可欠な要素です。
  • DMPを使い始める前に、CRMプラットフォーム、顧客データプラットフォーム、データクリーンルームなどの基盤を整える必要があります。
  • DMPを利用することで、マーケターは広告購入を自動化し、ROIの向上と継続的な成長を実現できます。また、高度な分析とインテリジェンスでキャンペーンの成功を計測できます。

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OTT (Over-the-top / オーバーザトップ) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/ott-over-the-top/ Tue, 12 Sep 2023 05:59:45 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/ott%ef%bc%88%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%bc%e3%82%b6%e3%83%88%e3%83%83%e3%83%97%ef%bc%89/ OTTとは、従来のメディア消費形態、特にかつて普及したケーブルテレビやセットトップボックスを介さずにコンテンツを配信するサービスを指します。  『ゲーム・オブ・スローンズ』や『THE LAST OF US』をはじめとるすOTTコンテンツは、すでに一般家庭に浸透しているといっていいでしょう。Statistaによると、2023年のOTT動画の売上は3,161億ドルに達するとみられ、年間成長率は10%になるとしています。ユーザー数は、2027年までに42億1,630万人にのぼると推定されています。  この動画コンテンツの黄金時代は、広告主にとって絶好のチャンスです。この記事では、OTTの収益性が高い理由と、さまざまな(そして進化する)収益化オプションについて紹介します。  OTTとは? OTTとは、既存のケーブル回線をオーバーザトップで(飛び越えて)配信されるメディアのことです。 OTTでは、専用アプリやウェブサイトを通じて、テレビ、デスクトップ、モバイル、ゲーム機、タブレットデバイスでコンテンツをストリーミング配信します。消費者は、従来の放送業者を利用することなく好きな番組にアクセスできます。  OTTの特徴 また、メディア企業やマーケターは、番組や広告にエンゲージしたユーザーから直接的なフィードバックを大量に得ることができ、それがコンテンツ制作や広告戦略の指針となります。 OTTにはメリットばかり OTTはメディアの消費者と制作者の間の力学を一変させました。従来のメディアモデルでは、放送ネットワーク、ラジオ局、ケーブルテレビプロバイダーなどの放送業者がコンテンツをひとまとめにし、番組表を組んで放送していました。一方、OTTは放送業者を介さないため、消費者は制作者のアプリやウェブサイトにログインし、好きなコンテンツを選んで、楽しむことができます。 中間業者を挟まないため、制作者やマーケターはオーディエンスと直接つながることができます。これは大きなチャンスであり、体験をパーソナライズして、オーディエンスが求めているものに合致したコンテンツを提供できます。 OTT収益化モデル OTTは効果的な収益モデルなしには成り立ちません。ここでは、パブリッシャーが収益を上げるための6つの方法を紹介します。 1.サブスクリプションビデオオンデマンド(SVOD) SVODモデルでは、月額のサブスクリプション制になっているものが多く、ユーザーは毎月定額を支払いコンテンツを好きなだけ視聴できます。Apple TV+、Amazonプライムビデオ、HBO Max、Disney+、SkyはすべてSVODモデルを採用しています。音楽ストリーミング配信のSpotify、Apple Music、Tidalも同じアプローチです。 2.アドバタイジングベースドビデオオンデマンド(AVOD) AVODでは、フリーミアムまたは割引価格でサービスを提供し、収益の大半を広告から得ています。DailyMotion、Pluto TV、YouTube、4OD、Crackle、Spotify、TubiはAVODモデルを採用しています。 ブロードキャストビデオオンデマンド(BVOD)もAVODの一種です。従来型のパブリッシャーが提供する広告付きのストリーミングサービスで、NBCユニバーサルによるPeacockなどが挙げられます。 3.トランザクションビデオオンデマンド(TVOD) TVODは、いわゆるペイパービューモデルです。消費者は、視聴するコンテンツ(動画や楽曲)ごとに料金を支払います。TVODは、スポーツイベント、新作映画、独占コンテンツなどで特に効果的です。 4.無料広告付きテレビ(FAST) 前述したように、FASTは無料のリニア型配信がメインです。Plutoや Samsung TV Plusなどのサービスは広告費によって運営され、従来のテレビと同じように番組表に沿って配信されます。  5.プレミアムビデオオンデマンド(PVOD) PVODの収益モデルでは、コンテンツパブリッシャーは動画コンテンツの早期かつ独占配信に対して、プレミアム料金を課しています。TVODとの違いは、ただプレミアム料金が追加されるかどうかです。Disney+で公開された映画『ムーラン』を例に挙げると、公開後3か月は視聴に30ドルの追加料金が必要でした。4か月目以降は、加入者であれば追加料金なしで視聴できるようになりました。  6.ハイブリッド OTT分野が成長するなか、プロバイダーはさまざま収益モデルを模索しています。NetflixやHuluは、完全有料会員制としたうえで広告付きサービスを提供しています。一方、Amazonは月額料金制をベースに、独占コンテンツには追加料金を課しています。  このように、OTTの収益モデルは、消費パターンの変化に合わせて柔軟に変えていくことができます。 広告フォーマット OTT広告のメリットの1つは、広告主が幅広い広告フォーマットを利用できることです。従来のテレビ放送とは異なり、OTT広告は視聴されるコンテンツやターゲットオーディエンスに合わせて配信方法を変えることができます。 プレロール広告:動画本編が始まる前に表示される短い広告です。  ミッドロール広告:動画本編の途中で表示される広告で、ユーザー体験を損ねないように自然な切れ目に挿入されます。 ポストロール広告:動画本編が終わった後に表示される広告です。 ピクチャーインピクチャー広告:動画本編の再生中に画面の隅に表示される動画広告です。 インタラクティブ広告:リンク、アンケート、ゲームなどを通じて視聴者に参加を求める広告です。 コンパニオンバナー広告:動画本編の横に表示されるバナー広告です。 アウトストリーム動画広告:記事、フィード、バナーなど、動画本編の枠外に表示される動画広告です。  OTT広告のメリット 収益を上げるには注目を集めることが重要で、その注目は今、デジタルコンテンツに集まっています。OTT広告はまだ新しいチャネルだと思われていますが、非常に効果的な広告形態となったのにはいくつかの理由があります。  精密なターゲティング OTT広告は、1人のユーザーが1つのコンテンツをストリーミング再生するときに配信されます。そのため、マーケターは、興味関心、場所、デモグラフィックなどの属性に合わせてニッチなオーディエンスターゲティングを行うことができます。 一方、従来のリニア放送では、番組の視聴者全員が放送中に流れる同じ広告を見ることになります。従来の広告でターゲティングできるのは、せいぜい市町村規模の地理的地域です。ターゲット層には、その製品に何の関心もない視聴者も多数含まれているでしょう。 エンゲージメントの高いオーディエンス OTT動画広告の視聴完了率は80%以上です。なぜこんなに高いのでしょうか。OTT広告の多くがスキップできないということもあります。しかし、それ以上に、ターゲティングの精度が高いため、視聴者にとってより関連性の高いものになっているのです。 一方、デジタルビデオレコーダー(DVR)が普及し、テレビコマーシャルを早送りする傾向に拍車がかかりました。今では、テレビ視聴者の半数以上がいつも広告をスキップすると言っています。このように、従来メディアでのマーケティングはなかなか厳しい状況です。 分析しやすい […]

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OTT(オーバーザトップ)とは、従来のテレビ放送やケーブルテレビではなく、オンラインでデジタルコンテンツを配信するサービスです。

OTTとは、従来のメディア消費形態、特にかつて普及したケーブルテレビやセットトップボックスを介さずにコンテンツを配信するサービスを指します。 

『ゲーム・オブ・スローンズ』や『THE LAST OF US』をはじめとるすOTTコンテンツは、すでに一般家庭に浸透しているといっていいでしょう。Statistaによると、2023年のOTT動画の売上は3,161億ドルに達するとみられ、年間成長率は10%になるとしています。ユーザー数は、2027年までに42億1,630万人にのぼると推定されています。 

この動画コンテンツの黄金時代は、広告主にとって絶好のチャンスです。この記事では、OTTの収益性が高い理由と、さまざまな(そして進化する)収益化オプションについて紹介します。 

OTTとは?

OTT(オーバーザトップ)

OTTとは、既存のケーブル回線をオーバーザトップで(飛び越えて)配信されるメディアのことです。

OTTでは、専用アプリやウェブサイトを通じて、テレビ、デスクトップ、モバイル、ゲーム機、タブレットデバイスでコンテンツをストリーミング配信します。消費者は、従来の放送業者を利用することなく好きな番組にアクセスできます。 

OTTの特徴

  • 視聴方法を選べる:従来のメディアが専用のセットトップボックスや電波を必要とするのに対し、OTTではノートパソコン、タブレット、スマートフォン、スマートテレビなどでメディアを配信します。 
  • 時間を選べる:従来のメディアでは番組表に沿って放送されるリニア型なのに対し、OTTコンテンツはいつでも好きなときに好きな順番でストリーミング再生できます。 
  • チャンネルも選べる:選択肢が多すぎて困っているなら、デジタルコンテンツプロバイダーが提供する無料広告付きストリーミングテレビ(FAST)を選ぶのも手です。従来のリニア放送のように番組表に沿って配信されます。従来メディアとの違いは、プログラマティック広告を通じて収益化されることで、そのためFASTはコネクテッドTVの一種とされます。
  • コンテンツを選べる:従来のサービスプロバイダーにはプログラムマネージャーがいて、綿密なリサーチに基づいて放送する番組、映画、楽曲を決めていました。OTTでは、メディア企業のアプリやウェブサイトから、自分の好みに合ったコンテンツを再生できます。

また、メディア企業やマーケターは、番組や広告にエンゲージしたユーザーから直接的なフィードバックを大量に得ることができ、それがコンテンツ制作や広告戦略の指針となります。

OTTにはメリットばかり

OTTはメディアの消費者と制作者の間の力学を一変させました。従来のメディアモデルでは、放送ネットワーク、ラジオ局、ケーブルテレビプロバイダーなどの放送業者がコンテンツをひとまとめにし、番組表を組んで放送していました。一方、OTTは放送業者を介さないため、消費者は制作者のアプリやウェブサイトにログインし、好きなコンテンツを選んで、楽しむことができます。

中間業者を挟まないため、制作者やマーケターはオーディエンスと直接つながることができます。これは大きなチャンスであり、体験をパーソナライズして、オーディエンスが求めているものに合致したコンテンツを提供できます。

OTT収益化モデル

OTTモデル

OTTは効果的な収益モデルなしには成り立ちません。ここでは、パブリッシャーが収益を上げるための6つの方法を紹介します。

1.サブスクリプションビデオオンデマンド(SVOD)

SVODモデルでは、月額のサブスクリプション制になっているものが多く、ユーザーは毎月定額を支払いコンテンツを好きなだけ視聴できます。Apple TV+、Amazonプライムビデオ、HBO Max、Disney+、SkyはすべてSVODモデルを採用しています。音楽ストリーミング配信のSpotify、Apple Music、Tidalも同じアプローチです。

2.アドバタイジングベースドビデオオンデマンド(AVOD)

AVODでは、フリーミアムまたは割引価格でサービスを提供し、収益の大半を広告から得ています。DailyMotion、Pluto TV、YouTube、4OD、Crackle、Spotify、TubiはAVODモデルを採用しています。

ブロードキャストビデオオンデマンド(BVOD)もAVODの一種です。従来型のパブリッシャーが提供する広告付きのストリーミングサービスで、NBCユニバーサルによるPeacockなどが挙げられます。

3.トランザクションビデオオンデマンド(TVOD)

TVODは、いわゆるペイパービューモデルです。消費者は、視聴するコンテンツ(動画や楽曲)ごとに料金を支払います。TVODは、スポーツイベント、新作映画、独占コンテンツなどで特に効果的です。

4.無料広告付きテレビ(FAST)

前述したように、FASTは無料のリニア型配信がメインです。Plutoや Samsung TV Plusなどのサービスは広告費によって運営され、従来のテレビと同じように番組表に沿って配信されます。 

5.プレミアムビデオオンデマンド(PVOD)

PVODの収益モデルでは、コンテンツパブリッシャーは動画コンテンツの早期かつ独占配信に対して、プレミアム料金を課しています。TVODとの違いは、ただプレミアム料金が追加されるかどうかです。Disney+で公開された映画『ムーラン』を例に挙げると、公開後3か月は視聴に30ドルの追加料金が必要でした。4か月目以降は、加入者であれば追加料金なしで視聴できるようになりました。 

6.ハイブリッド

OTT分野が成長するなか、プロバイダーはさまざま収益モデルを模索しています。NetflixやHuluは、完全有料会員制としたうえで広告付きサービスを提供しています。一方、Amazonは月額料金制をベースに、独占コンテンツには追加料金を課しています。 

このように、OTTの収益モデルは、消費パターンの変化に合わせて柔軟に変えていくことができます。

広告フォーマット

OTT広告のメリットの1つは、広告主が幅広い広告フォーマットを利用できることです。従来のテレビ放送とは異なり、OTT広告は視聴されるコンテンツやターゲットオーディエンスに合わせて配信方法を変えることができます。

プレロール広告:動画本編が始まる前に表示される短い広告です。 

ミッドロール広告:動画本編の途中で表示される広告で、ユーザー体験を損ねないように自然な切れ目に挿入されます。

ポストロール広告:動画本編が終わった後に表示される広告です。

広告フォーマット - OTT

ピクチャーインピクチャー広告:動画本編の再生中に画面の隅に表示される動画広告です。

インタラクティブ広告:リンク、アンケート、ゲームなどを通じて視聴者に参加を求める広告です。

コンパニオンバナー広告:動画本編の横に表示されるバナー広告です。

アウトストリーム動画広告:記事、フィード、バナーなど、動画本編の枠外に表示される動画広告です。 

OTT広告のメリット

収益を上げるには注目を集めることが重要で、その注目は今、デジタルコンテンツに集まっています。OTT広告はまだ新しいチャネルだと思われていますが、非常に効果的な広告形態となったのにはいくつかの理由があります。 

精密なターゲティング

OTT広告は、1人のユーザーが1つのコンテンツをストリーミング再生するときに配信されます。そのため、マーケターは、興味関心、場所、デモグラフィックなどの属性に合わせてニッチなオーディエンスターゲティングを行うことができます。

一方、従来のリニア放送では、番組の視聴者全員が放送中に流れる同じ広告を見ることになります。従来の広告でターゲティングできるのは、せいぜい市町村規模の地理的地域です。ターゲット層には、その製品に何の関心もない視聴者も多数含まれているでしょう。

エンゲージメントの高いオーディエンス

OTT動画広告の視聴完了率は80%以上です。なぜこんなに高いのでしょうか。OTT広告の多くがスキップできないということもあります。しかし、それ以上に、ターゲティングの精度が高いため、視聴者にとってより関連性の高いものになっているのです。

一方、デジタルビデオレコーダー(DVR)が普及し、テレビコマーシャルを早送りする傾向に拍車がかかりました。今では、テレビ視聴者の半数以上がいつも広告をスキップすると言っています。このように、従来メディアでのマーケティングはなかなか厳しい状況です。

分析しやすい

OTTでは、アプリでコンテンツを選んだユーザー一人ひとりが個別にオーディエンスとなります。オーディエンスの構成人数が1人であるがゆえに、大勢が同時に広告を見た場合よりも属性が明確になります。

また、多くのOTT広告はインタラクティブです。視聴者はリンクをクリックしたり、オプションを選択したりできます。このようなインタラクションから視聴者の好みに関するインサイトを得られるため、マーケティングファネルに落とし込んでおけば、今後リターゲティングキャンペーンを仕掛けることができます。

一方、放送局やケーブルメディアプロバイダーは、番組視聴者の一般的なデモグラフィックしか把握できません。そのため、個々の視聴者をブランドとのエンゲージメントにつなげるのは困難です。

OTT広告のメリット

IDFAは不要

データプライバシーをめぐる状況が変化するなかでも、OTT広告では、規則を曲げることなく特定のオーディエンスをターゲットにできます。広告主はファーストパーティーおよびサードパーティーの貴重なデータを得られ、正確かつタイムリーな広告配信に役立てることができます。

OTTの未来

近い将来、より多くの人が、より多くのデバイスで、より高速なインターネット接続を利用するようになるでしょう。OTTのさまざまな側面を見れば、今後数年も成長し続けるであろうことがわかります。理由は次のとおりです。

技術の発達と普及

とにかく、OTTメディアの消費人口が増えています。 

世界中の主要都市で5G技術が徐々に普及し始め、Starlinkのようなインターネットサービスも登場しました。インターネットインフラが成長し、より多くの人が好きなときに、自分のデバイスで、高品質のコンテンツを楽しめるようになってきています。ダウンロード速度の高速化は、より多くの人にコンテンツを届けるだけでなく、ユーザー体験を継続的に向上させていくでしょう。

2025年には、33億人がOTT動画を視聴すると推定されています。特にアジア太平洋地域ではその数が多く、2026年に13億4,500万ユーザーにのぼるとみられています。 

広告への支出は拡大の一途

マーケターはOTTメディアへの支出を増やしつつ、従来チャネルへの投資も維持しています。米国では、OTT動画広告への支出が2020年(340億ドル)から2025年(630億ドル)にほぼ倍増する見込みです。

ポッドキャスト広告への支出も同じ傾向であり、推定では2025年に25億ドルを超えるということです。テレビ放送の広告収益は、当面650億ドル前後で停滞するとの見通しです。

OTTチャネルへの資金投入が増えれば、競争が激化し、コストが上昇する可能性もあります。OTT広告への投資は早いに越したことはありません。

模索とセルフサービスオプション

Netflixの広告付きプランの発表は、業界に激震をもたらしました(ほかの主要プラットフォームも同じような発表を行いましたが、あまり話題になりませんでした)。このような発表は、パブリッシャーがさまざまな収益モデルを試していることを示しています。 

Hulu+は強固なセルフサービス広告プラットフォームを構築し、多くの広告主に出稿を求めています。Disney+、Netflix、HBOなどが、より活用しやすいデジタル広告商品に投資するのも時間の問題でしょう。

重要なポイント

  • OTT(オーバーザトップ)とは、従来のテレビ放送やケーブルテレビではなく、オンラインでデジタルコンテンツを配信するサービスです。
  • OTT広告によって、マーケターは、興味関心、場所、デモグラフィックなどの属性に合わせて、ニッチなオーディエンスを正確にターゲティングできます。
  • 主なOTT広告モデルには、サブスクリプションビデオオンデマンド(SVOD)アドバタイジングベースドビデオオンデマンド(AVOD)、トランザクションビデオオンデマンド(TVOD)、無料広告付きテレビ(FAST)、ハイブリッドの5つがあります。ハイブリッドサービスやセルフサービスを提供するプラットフォームが増えています。
  • 広告主は、幅広い広告フォーマットの中から、コンテンツやオーディエンスに合ったものを選ぶことができます。
  • OTTは、今後数年で劇的に成長すると予測されています。オーディエンスが従来のメディアから離れ、インターネッインフラの向上がもたらしたストリーミングを選ぶようになったからです。 

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CVR(コンバージョン率) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/conversion-rate/ Tue, 12 Sep 2023 05:51:39 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%83%90%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a7%e3%83%b3%e7%8e%87%ef%bc%88cvr%ef%bc%89/ CVR(コンバージョン率) CVR(コンバージョン率)は、キャンペーンやコンテンツの効果を計測するために使用されます。具体的には、リンクをクリックする、イベントに登録する、製品やサービスを購入するなど、閲覧者が期待されるアクションを実行した頻度を示します。 CVRは常にパーセンテージの形式で表され、高いほどキャンペーンが成功していることを意味します。CVRの平均値は業界によって異なりますが、通常は1桁台前半です。たとえば、アプリのダウンロードのうち、購入につながるのは通常たった2%です。つまり、CVRがわずかに変化しただけでも、その影響は大きなものになる可能性があるということです。 CVRが重要である理由  CVRは、当該のページやコンテンツがどれだけ効果的かを示すため、有益な指標です。 結局のところ、コンテンツ制作は趣味や自己表現ではありません。すべてのコンテンツには、ユーザーに購入してもらう、登録してもらう、またはその他のアクションを実行してもらうなど、マーケティング計画の一環としての目的があるのです。ページビューやインプレッションのような指標は有益ですが、コンテンツがユーザーの行動を促す役割を果たしているかどうかを示してはくれません。  例として、アプリのダウンロード数を増やすというコンバージョン目標を策定してデジタル広告キャンペーンを実施する場合を考えてみましょう。アプリがリスト掲載されたページにおける当該アプリのクリックスルー率(CTR)が高くても、実際にそのアプリをダウンロードする人が少なければ、キャンペーンが想定どおりに成功しているとは言えません。  CVRは、マーケターが自らのマーケティングファネルの弱点を把握するうえで役立ちます。上記の例では、広告自体はうまく機能している(明らかにユーザーの興味を引いている)のですが、ランディングページやプロモーションオファーには対処すべき問題があるかもしれません。  CVRの計算方法 Google AnalyticsやAppsFlyerなどの分析プラットフォームの多くでは、目標を設定しておけばCVRは自動計算されますが、簡単な計算式を使って自分で計算することもできます。  まず、コンバージョン数(期待されるアクションを実行したユーザー数)を、コンテンツにおけるインタラクション(閲覧する、開く、クリックするなど)の回数で割ります。次に、この端数に100をかけてパーセンテージを求めます。  たとえば、ランディングページの閲覧数が1,000で、そのうち25セッションが購入に至った場合、CVRは2.5%(25÷1,000=0.025、つまり2.5%)となります。  CVRに影響を与える要因 オンラインでの購入決定が、一般的にどのくらい複雑かを考えてみましょう。ユーザーはその製品を気に入っているでしょうか?その製品は、ユーザーが想定している場所やデバイスでちゃんと機能するでしょうか?レビューでの評判はどうでしょうか?価格に見合う価値があるでしょうか?他のサイトでもっと安く買えないでしょうか?この企業は信用できるでしょうか?販売する側は、非常に短時間のうちにユーザーの関心を捉え、購入を妨げる論拠に対処する必要があります。 もちろん、説得力のあるメッセージと画像で製品やサービスの価値を示すことも重要です。しかし、それだけでは十分ではありません。明確な行動喚起(CTA)と、シームレスなユーザー体験の提供も必要です。CVRに影響を与える主な要因は、以下のようなものです。  6.CTAの形式と配置 もっとも一般的なCTAはボタンですが、CTAの形式はそれだけではありません。バナー、ポップアップ、スライドイン、フォーム、インラインリンクはすべて、ユーザーに行動を促すためのオプションとして利用できます。実績のあるボタン形式にこだわるなら、デザイン(色のコントラストや文字のスペース)と、ページ内での配置に注意することが必要です。たとえば、コンテンツの内容が長い場合、文章の区切りにCTAを1つ、さらに文末にももう1つCTAを入れるとよいでしょう。 CVRアップに欠かせない定石のヒント 漏れのあるマーケティングファネルなんて、何の役にも立ちません。こちらでご紹介する、CVRを最適化するためのヒントを活用して、収益アップとマーケティング費に対する投資収益率(ROI)の向上を促進しましょう。  CVRに関する、避けるべき3つの間違い あなたの会社は、CVRで同業他社に遅れをとっているとします。さて、ではどうすれば良いでしょうか?以下に挙げるような、CVR担当の新参者にありがちなミスに注意してください。  1.計測する行動が間違っている 堅実なコンテンツ戦略を策定しているならば、個々の広告やコンテンツは目標達成につながっているはずです。しかし、目標はどのようなコンテンツでも同じではありません。もちろん、マーケティングの究極的な目標は、ユーザーに購入プロセスを完了してもらうことです。ファネルの最下部では、この「購入」が計測すべき行動です。  しかし、ファネルの上部や中部のコンテンツでは、購入はコンバージョンを定義する目標ではないかもしれません。代わりに、リードジェネレーションとリードナーチャリングのコンバージョンに注目しましょう。これには、ユーザーによるリソースのダウンロード、ニュースレターへの登録、ソーシャルメディアページへの「いいね!」の数などが含まれます。  メールリストへの登録という重要なステップを達成したら、次の目標、たとえば無料トライアルへの登録などに基づいて、コンバージョンを計測できます。  2.入力を求める情報が多過ぎる 消費者は、Eコマースでショッピングカートに一度入れた製品やサービスの70%近くをカートから削除します。なぜでしょうか?それは、チェックアウトのプロセスが面倒だからです。オンラインチェックアウトのプロセスには平均で23もの要素があります。この数は、Baymard Instituteが調査で明らかにした最適な要素数の2倍です。  リードジェネレーションでも、記入するフォームが長いと、ユーザーは完了まで我慢できず記入を途中でやめてしまいます。所要時間の長さや体験の質の低さが、それに耐えることで得られるメリットを上回ると顧客が感じた場合、コンバージョンは見込めなくなります。  3.十分な情報を提供していない どの程度の情報を顧客に提供するか判断する際には、慎重にバランスを取ることが必要です。しかし、顧客は次のステップに進む前に、それによって得られる価値を明確に理解することを望みます。この要望に応えるうえでは、以下の方法が役立ちます。 また、消費者は自身の個人情報の扱われ方にも注意を払っています。たとえば、メールリストに登録してもらいたい場合は、想定される配信頻度を伝えることや、自社のプライバシーポリシーを明示すること(顧客データを売却したりしないと信頼してもらうために)が必要です。 無料トライアルや特別オファーの利用をユーザーに勧めたい場合は、CTAに「無料」という文言を追加したり、ユーザーの不安を取り除くために「購入は必須ではありません」や「クレジットカード不要」といった記載を添えたりするとよいでしょう。こうすることで、購入を控える根拠がなくなり、より気軽にオファーを利用しやすくなります。 CVRを高める3つの方法 適切なコンバージョンアクションに的を絞り、リードジェネレーションや購入のリンクを作成したら、次のステップは、より多くのユーザーのコンバージョンを達成するためのコンテンツ最適化です。CVR向上に役立つ以下のヒントを参考にして、収益を伸ばし、マーケティング費のROIを高めましょう。  1.コンテンツのローカライズ 広告をクリックしたときに、ランディングページが別の言語で表示されたり、自分の知らない文化の知識が必要な内容が含まれていたり、価格表示が自国の通貨ではなかったりすることを想像してみてください。 全世界のオーディエンスを対象とする場合、特に複数の国や地域で有料のキャンペーンを実施する場合は、コンテンツのローカリゼーションが不可欠です。まず、言語や方言の違い、文化的な違いを考慮して、メッセージをローカライズします。このステップでの目的は、国別のウェブページやアプリのリストを作成することで達成できます。  次に、対象のオーディエンス層に響くように画像をローカライズします。  最後に、通貨、配送、商品の在庫状況など、コンバージョンが機能的な観点で前もってローカライズされていることを確認します。チェックアウトの最後まで行ったのに、配送料が想定より大幅に高かったり、商品が自分の地域では買えなかったりすると、カスタマー体験はひどいものになります。 2.メッセージのブラッシュアップ 広告のエンゲージメントは高いのに、CVRが伸び悩んでいる場合は、ランディングページのコンテンツの精査が必要です。コンテンツは興味を引くようなものですか?製品やサービスの価値を明確に伝えていますか?  また、広告のメッセージとランディングページのメッセージの間にずれがありませんか? 優れたコンテンツは、顧客の課題を明確化して、当該の製品やサービスがその課題をどのように解決するかを示します。必要性や明確な解決策が示されていなければ、顧客にとって購入する理由はありません。 ページのコンテンツを最適化するために、プロのコピーライターや広告代理店を利用するのも賢明でしょう。市場調査や、動的コンテンツによるA/Bテストは、どのメッセージがオーディエンスにもっとも響くかを明らかにする際に利用できます。  3.焦燥感の演出 セールスの世界ではとにかく話題を盛り上げようとしますが、それには理由があります。顧客に、何かの抽選に当たったような感覚を与えたいのです。焦燥感を演出することで、お得に購入できたり無料で何かをもらえたりする幸運な機会がもたらされているのだ、と消費者に感じさせることができます。また逆に、行動しない場合、何かのチャンスを失うという喪失感を演出することもできます。以下に例を挙げます。 割引や景品なしでも、この戦術を利用することはできます。B2Cのケースでは、在庫僅少であることを強調するのも有効です(「注文殺到中!」、「残りわずか」など)。B2B SaaSでは、非常に直接的な方法で価値をポジショニングできます。自社サービスにより時間を節約できる論拠が用意できているなら、たとえば「今週からは、管理作業を週あたり2時間分短縮しましょう」といったCTAが使えます。  重要ポイント CVRは細かい数値に過ぎないかもしれませんが、そこから生じるインパクトは強力です。この指標を使えば、トラフィックのようなあまり重要でない指標に惑わされずに、コンテンツがどれほど効果的にユーザーの行動を喚起しているかを知ることができます。最適化のためのツールと戦略を自在に活用できれば、CVRを向上させ、より多くのリードとセールスを創出できます。  以下の原則をいつでも肝に銘じておくようにしましょう。

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CVR(コンバージョン率)とは、ユーザーがどのくらいの割合で期待される行動を取ったかを示すマーケティング指標です。

コンバージョン率

CVR(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)は、キャンペーンやコンテンツの効果を計測するために使用されます。具体的には、リンクをクリックする、イベントに登録する、製品やサービスを購入するなど、閲覧者が期待されるアクションを実行した頻度を示します。

CVRは常にパーセンテージの形式で表され、高いほどキャンペーンが成功していることを意味します。CVRの平均値は業界によって異なりますが、通常は1桁台前半です。たとえば、アプリのダウンロードのうち、購入につながるのは通常たった2%です。つまり、CVRがわずかに変化しただけでも、その影響は大きなものになる可能性があるということです。

CVRが重要である理由 

CVRは、当該のページやコンテンツがどれだけ効果的かを示すため、有益な指標です。

結局のところ、コンテンツ制作は趣味や自己表現ではありません。すべてのコンテンツには、ユーザーに購入してもらう、登録してもらう、またはその他のアクションを実行してもらうなど、マーケティング計画の一環としての目的があるのです。ページビューやインプレッションのような指標は有益ですが、コンテンツがユーザーの行動を促す役割を果たしているかどうかを示してはくれません。 

例として、アプリのダウンロード数を増やすというコンバージョン目標を策定してデジタル広告キャンペーンを実施する場合を考えてみましょう。アプリがリスト掲載されたページにおける当該アプリのクリックスルー率(CTR)が高くても、実際にそのアプリをダウンロードする人が少なければ、キャンペーンが想定どおりに成功しているとは言えません。 

CVRは、マーケターが自らのマーケティングファネルの弱点を把握するうえで役立ちます。上記の例では、広告自体はうまく機能している(明らかにユーザーの興味を引いている)のですが、ランディングページやプロモーションオファーには対処すべき問題があるかもしれません。 

CVRの計算方法

Google AnalyticsやAppsFlyerなどの分析プラットフォームの多くでは、目標を設定しておけばCVRは自動計算されますが、簡単な計算式を使って自分で計算することもできます。 

まず、コンバージョン数(期待されるアクションを実行したユーザー数)を、コンテンツにおけるインタラクション(閲覧する、開く、クリックするなど)の回数で割ります。次に、この端数に100をかけてパーセンテージを求めます。 

CVRの計算方法

たとえば、ランディングページの閲覧数が1,000で、そのうち25セッションが購入に至った場合、CVRは2.5%(25÷1,000=0.025、つまり2.5%)となります。 

CVRに影響を与える要因

オンラインでの購入決定が、一般的にどのくらい複雑かを考えてみましょう。ユーザーはその製品を気に入っているでしょうか?その製品は、ユーザーが想定している場所やデバイスでちゃんと機能するでしょうか?レビューでの評判はどうでしょうか?価格に見合う価値があるでしょうか?他のサイトでもっと安く買えないでしょうか?この企業は信用できるでしょうか?販売する側は、非常に短時間のうちにユーザーの関心を捉え、購入を妨げる論拠に対処する必要があります。

もちろん、説得力のあるメッセージと画像で製品やサービスの価値を示すことも重要です。しかし、それだけでは十分ではありません。明確な行動喚起(CTA)と、シームレスなユーザー体験の提供も必要です。CVRに影響を与える主な要因は、以下のようなものです。 

  1. ページのロード時間 ユーザーは、サイトの読み込みが数秒で完了しない場合、興味を失ったり、信用できないと判断したりして、サイトを離れる傾向があります。Portentの調査によると、1秒で読み込まれるサイトは、読み込みに5秒かかるサイトよりも2.5倍多く顧客のコンバージョンを獲得しています。  
  1. ページのデザイン ウェブサイトとページのデザインは、ユーザー体験の面と、サイトおよびページの最適化の面で非常に重要です。ウェブサイトをモバイルでの閲覧のために最適化し、ウェブデザインのベストプラクティスに準拠させるべきであることは言うまでもありません。画像、図表、動画、小見出しなどを使って、文章が長過ぎるかたまりにならないよう分割する必要があります。コンテンツは要点を絞った簡潔なものにして、行動喚起(CTA)を目立たせることも重要です。  
  1. 差別化 自社のページがAmazonやAppleまたはAndroidのアプリストアのようなサードパーティのマーケットプレイスでホストされている場合、ページのデザインを自由に設定することはできません。また、自社コンテンツはおそらく、ほぼ同じ製品を販売している競合他社のコンテンツと並べて表示されます。マーケットプレイスのコンバージョンを最適化するには、各マーケットプレイスサイトに固有のベストプラクティスに従い、ソーシャルプルーフや人目を引く画像を使用して、自社コンテンツを際立たせましょう。
  1. 価格とオファー 製品やサービスに興味があるユーザーであっても、価格を見て購入を思いとどまってしまうかもしれません。競合他社とのベンチマークを実施して、自社の料金や価格体系が同等の製品やサービスの平均的な価格帯から外れないようにします。プロモーションオファーを活用すれば、ユーザーのコンバージョンを促す雰囲気や焦燥感を生み出すことができます。 
  1. CTAメッセージ CVRに影響を与えるもっとも重要な要素は、行動喚起(CTA)です。効果的なコンテンツでは、ユーザーの動きの流れを止めないようにプロンプトを活用しています。ユーザーが次に取るべきステップを明確に示し、期待される結果に到達させるために適切な文言を選びましょう。「登録する」や「さらに詳しく」といった普通のCTAメッセージだけでよしとせず、行動を起こすことで得られる価値を強調するために、枠に捉われない発想を。たとえば、単に「登録する」とするのではなく「お得なプランで今すぐ登録」、または「さらに詳しく」の代わりに「次の旅先の候補はこちら」、などです。サードパーティのサイトなどからCTAのアイデアを見つけ、どのようなものが効果的かテストするのがおすすめです。 
コンバージョン率、CTA

6.CTAの形式と配置 もっとも一般的なCTAはボタンですが、CTAの形式はそれだけではありません。バナー、ポップアップ、スライドイン、フォーム、インラインリンクはすべて、ユーザーに行動を促すためのオプションとして利用できます。実績のあるボタン形式にこだわるなら、デザイン(色のコントラストや文字のスペース)と、ページ内での配置に注意することが必要です。たとえば、コンテンツの内容が長い場合、文章の区切りにCTAを1つ、さらに文末にももう1つCTAを入れるとよいでしょう。

CVRアップに欠かせない定石のヒント

漏れのあるマーケティングファネルなんて、何の役にも立ちません。こちらでご紹介する、CVRを最適化するためのヒントを活用して、収益アップとマーケティング費に対する投資収益率(ROI)の向上を促進しましょう。 

CVRに関する、避けるべき3つの間違い

あなたの会社は、CVRで同業他社に遅れをとっているとします。さて、ではどうすれば良いでしょうか?以下に挙げるような、CVR担当の新参者にありがちなミスに注意してください。 

1.計測する行動が間違っている

堅実なコンテンツ戦略を策定しているならば、個々の広告やコンテンツは目標達成につながっているはずです。しかし、目標はどのようなコンテンツでも同じではありません。もちろん、マーケティングの究極的な目標は、ユーザーに購入プロセスを完了してもらうことです。ファネルの最下部では、この「購入」が計測すべき行動です。 

しかし、ファネルの上部や中部のコンテンツでは、購入はコンバージョンを定義する目標ではないかもしれません。代わりに、リードジェネレーションとリードナーチャリングのコンバージョンに注目しましょう。これには、ユーザーによるリソースのダウンロード、ニュースレターへの登録、ソーシャルメディアページへの「いいね!」の数などが含まれます。 

メールリストへの登録という重要なステップを達成したら、次の目標、たとえば無料トライアルへの登録などに基づいて、コンバージョンを計測できます。 

2.入力を求める情報が多過ぎる

消費者は、Eコマースでショッピングカートに一度入れた製品やサービスの70%近くをカートから削除します。なぜでしょうか?それは、チェックアウトのプロセスが面倒だからです。オンラインチェックアウトのプロセスには平均で23もの要素があります。この数は、Baymard Instituteが調査で明らかにした最適な要素数の2倍です。 

リードジェネレーションでも、記入するフォームが長いと、ユーザーは完了まで我慢できず記入を途中でやめてしまいます。所要時間の長さや体験の質の低さが、それに耐えることで得られるメリットを上回ると顧客が感じた場合、コンバージョンは見込めなくなります。 

3.十分な情報を提供していない

どの程度の情報を顧客に提供するか判断する際には、慎重にバランスを取ることが必要です。しかし、顧客は次のステップに進む前に、それによって得られる価値を明確に理解することを望みます。この要望に応えるうえでは、以下の方法が役立ちます。

  • 有形無形のメリットをリストアップする
  • 写真、動画、製品の詳細を数多く表示する
  • カスタマーレビュー、業界における受賞、メディア掲載などのソーシャルプルーフを提供する

また、消費者は自身の個人情報の扱われ方にも注意を払っています。たとえば、メールリストに登録してもらいたい場合は、想定される配信頻度を伝えることや、自社のプライバシーポリシーを明示すること(顧客データを売却したりしないと信頼してもらうために)が必要です。

無料トライアルや特別オファーの利用をユーザーに勧めたい場合は、CTAに「無料」という文言を追加したり、ユーザーの不安を取り除くために「購入は必須ではありません」や「クレジットカード不要」といった記載を添えたりするとよいでしょう。こうすることで、購入を控える根拠がなくなり、より気軽にオファーを利用しやすくなります。

CVRを高める3つの方法

適切なコンバージョンアクションに的を絞り、リードジェネレーションや購入のリンクを作成したら、次のステップは、より多くのユーザーのコンバージョンを達成するためのコンテンツ最適化です。CVR向上に役立つ以下のヒントを参考にして、収益を伸ばし、マーケティング費のROIを高めましょう。 

1.コンテンツのローカライズ

広告をクリックしたときに、ランディングページが別の言語で表示されたり、自分の知らない文化の知識が必要な内容が含まれていたり、価格表示が自国の通貨ではなかったりすることを想像してみてください。

全世界のオーディエンスを対象とする場合、特に複数の国や地域で有料のキャンペーンを実施する場合は、コンテンツのローカリゼーションが不可欠です。まず、言語や方言の違い、文化的な違いを考慮して、メッセージをローカライズします。このステップでの目的は、国別のウェブページやアプリのリストを作成することで達成できます。 

コンバージョン率、ローカリゼーション

次に、対象のオーディエンス層に響くように画像をローカライズします。 

最後に、通貨、配送、商品の在庫状況など、コンバージョンが機能的な観点で前もってローカライズされていることを確認します。チェックアウトの最後まで行ったのに、配送料が想定より大幅に高かったり、商品が自分の地域では買えなかったりすると、カスタマー体験はひどいものになります。

2.メッセージのブラッシュアップ

広告のエンゲージメントは高いのに、CVRが伸び悩んでいる場合は、ランディングページのコンテンツの精査が必要です。コンテンツは興味を引くようなものですか?製品やサービスの価値を明確に伝えていますか?  また、広告のメッセージとランディングページのメッセージの間にずれがありませんか?

優れたコンテンツは、顧客の課題を明確化して、当該の製品やサービスがその課題をどのように解決するかを示します。必要性や明確な解決策が示されていなければ、顧客にとって購入する理由はありません。

ページのコンテンツを最適化するために、プロのコピーライターや広告代理店を利用するのも賢明でしょう。市場調査や、動的コンテンツによるA/Bテストは、どのメッセージがオーディエンスにもっとも響くかを明らかにする際に利用できます。 

3.焦燥感の演出

セールスの世界ではとにかく話題を盛り上げようとしますが、それには理由があります。顧客に、何かの抽選に当たったような感覚を与えたいのです。焦燥感を演出することで、お得に購入できたり無料で何かをもらえたりする幸運な機会がもたらされているのだ、と消費者に感じさせることができます。また逆に、行動しない場合、何かのチャンスを失うという喪失感を演出することもできます。以下に例を挙げます。

  • 「特別オファー、12月1日までの期間限定」
  • 「今すぐ登録すれば100ドルお得」
  • 「たった50ドル、しかも無料プレゼントのおまけ付き」

割引や景品なしでも、この戦術を利用することはできます。B2Cのケースでは、在庫僅少であることを強調するのも有効です(「注文殺到中!」、「残りわずか」など)。B2B SaaSでは、非常に直接的な方法で価値をポジショニングできます。自社サービスにより時間を節約できる論拠が用意できているなら、たとえば「今週からは、管理作業を週あたり2時間分短縮しましょう」といったCTAが使えます。 

重要ポイント

CVRは細かい数値に過ぎないかもしれませんが、そこから生じるインパクトは強力です。この指標を使えば、トラフィックのようなあまり重要でない指標に惑わされずに、コンテンツがどれほど効果的にユーザーの行動を喚起しているかを知ることができます。最適化のためのツールと戦略を自在に活用できれば、CVRを向上させ、より多くのリードとセールスを創出できます。 

以下の原則をいつでも肝に銘じておくようにしましょう。

  • マーケティング戦略の一環として、ユーザーにどのような行動を取ってもらいたいかを決定する。売上だけでなく、オーディエンス形成やリードジェネレーションのコンバージョンも忘れないこと。
  • メッセージの内容と同じくらい、形式やデザインにも気を配る。
  • オファーの魅力を高めるために、効果的なCTAを作成する。製品やサービスがユーザーにもたらす価値を明確に示すこと。
  • 感情や焦燥感をうまく利用して、ユーザーに行動を起こさせる。
  • CVRを長期にわたって追跡する。A/Bテストを実施したり、時とともに少しずつ変更を加えていったりすることで、コンテンツの妥当性を着実に維持する。

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SVOD(サブスクリプションビデオオンデマンド) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/svod/ Tue, 12 Sep 2023 05:40:21 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/svod%ef%bc%88%e3%82%b5%e3%83%96%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%97%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%83%93%e3%83%87%e3%82%aa%e3%82%aa%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%83%89%ef%bc%89/ SVODとは SVODとはサブスクリプションビデオオンデマンドの略。SVODはOTT動画による人気のマネタイズモデルであり、加入者は定額料金を支払うことで、膨大なビデオコンテンツのライブラリに広告なしで無制限にアクセスできます。つまりSVODは、ビデオコンテンツを対象としたSaaSサブスクリプションのようなものだといえます。  サブスクリプション料金は任意の間隔で課金できますが、多くの場合は月払いか年払いとなります。ユーザーは一度料金を支払えば、その期間中は好きなだけコンテンツを見ることができます。 主なOTTプラットフォームとしては、上記のプラットフォーム以外にも、HBO Max、Hulu、Paramount Plus、Showtime、Apple TV+、ESPN+、Peacockなどがあります。  このタイプのモデルは、サブスクリプション料金が定期的に課金される(すなわち収益が予測可能であり、結果としてより高いLTV(顧客生涯価値)をもたらすことから、ストリーミング業界で非常に幅広く普及しています。  OTT業界において、マネタイズモデルとしてのSVODの利用がどれほど広まっているかは、すでに全世界で18億8000万人以上(インターネットユーザーの43.2%)がサブスクリプション制のOTT動画サービスを利用しているという事実からも推測することができ、これは今後いっそうの増加が見込まれています。 SVODが利用されているのは、上記のようなエンターテインメントプラットフォームだけではありません。  他のジャンルでも、SVODモデルで運営されているプラットフォームは多く、例として以下のようなものがあります。 SVODプラットフォームは非常に人気が高いため、最近では次のような質問も提起され出しています。 SVODはケーブルテレビに取って代われるか 今年にはアメリカ人の3人に1人がケーブルテレビを解約する可能性があり、ケーブルテレビの全体的な普及率は2010年の88%から71%にまで低下しています。  この現象は今や世界中で加速しつつあり、その理由としては以下のようなものが挙げられます。 この現象に拍車をかけているのが、SVODアプリによって実現されるアクセスのしやすさであり、加入者は外出先でも好きなコンテンツを見ることができます。  webOS(LG TV)やTizen OS(Samsung)のような主要なスマートテレビ用OSにも、多くのSVOD OTTアプリがプリインストールされており、オプションでさらに追加のアプリもダウンロードできるため、視聴者はそうしたアプリにスマートテレビで簡単にアクセスできるようになっています。  米国では今や、全世帯の85%近くが少なくとも1つのSVODサービスにアクセスしているというのも驚くべきことではなく、これはケーブルテレビの普及率をはるかに上回る数字となっています。  SVODの契約数は猛烈なスピードで増え続けており、ケーブルテレビの普及率は一貫して低下しているため、今やSVODがケーブルテレビの市場シェアを奪いつつあると言ってよいでしょう。とはいえケーブルテレビは依然として、動画やテレビのコンテンツ視聴に関する支配的なレガシーオプションとしてかなりの市場シェアを占めているため、近い将来SVODに完全に取って代わられるということはないかもしれません。  SVODプラットフォーム もっとも人気の高いビデオストリーミングOTTプラットフォームのいくつかは、SVODモデルを利用してオンデマンドコンテンツを収益化しています。国際的なストリーミングガイドサービスであるJustWatchでは、100か国以上におけるSVODサービスへの関心度を計測しています。JustWatchによる、2022年第2四半期の米国におけるストリーミングサービスのパフォーマンスレビューは次のとおりです。 今後の見通しを検討するため、SVODの新規加入者数を見てみると、アマゾンプライムがトップとなっており、Disney+とApple TV+がそれに続いています。 SVODの利点と欠点 SVODの利点 1 – 予測可能な継続的収益 サブスクリプション収益は月単位または年単位で継続的に確保されるため、OTTプラットフォームを運営し拡大させていくための収益を確実に得ることができます。  2 – 料金の管理 SVODモデルでは、料金設定に関する制限はありません。さまざまな価格帯やデバイス専用プランを用意したり、コンテンツを配信する場所によって異なるプランを提供したりすることもできます。  つまり、収益は独自にコントロールできるため、ユーザーあたりの平均収益や解約率に応じて微調整することも可能です。  3 – ブランドロイヤリティ 主要なユーザーグループに響くコンテンツや、そのプラットフォームでしか視聴できないコンテンツを、制作したり厳選したりして提供すれば、多くの場合ロイヤリティの高い加入者の確保につながり、その加入者が他の人にもサービスを勧めてくれるようになります。  つまり、長期にわたって継続的な収益を得られるうえ、ユーザーベースの拡大も(コストを払うことなく)期待できるということです。  SVODの欠点 1 – ユーザー数が比較的少ない可能性 ユーザーによっては、定期的に料金を前払いするよりも、広告が出る代わりに無料でコンテンツを視聴できるシステム(AVODなど)のほうを好む場合があり、そういったユーザーは獲得できない可能性があります。  2 – 競争の激しさ SVOD市場はきわめて競争が激しくなっています。つまり、料金設定は賢く行う必要があり(ユーザーは複数のサブスクリプション契約を結びたがらない場合があるため)、また同時に、ユーザーが好むようなフレッシュで質の高いコンテンツの提供に投資することも不可欠になります。最終的にはその両方が、収益に大きな影響を与える可能性があるからです。 3 – 新規ユーザーの獲得にかかるコストの高さ ブランドロイヤリティや口コミの効果は限定的です。エコシステムの競争の激しさや、広告付き動画という選択肢の存在をふまえると、ユーザーは別のストリーミングサービスに乗り換えたり、追加のストリーミングサービスに料金を払ったりすることにあまり積極的とは思われず、新規ユーザーを獲得するためのコストはかなり高くつく可能性があります。  […]

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サブスクリプションビデオオンデマンド

SVODは動画によるマネタイズモデルであり、加入者はわずかな定期料金を支払うことで、オンデマンド動画コンテンツに無制限にアクセスできます。このモデルは、Netflix、Disney+、Amazon Primeなどのプラットフォームで採用されています。

SVODとは

SVODとはサブスクリプションビデオオンデマンドの略。SVODはOTT動画による人気のマネタイズモデルであり、加入者は定額料金を支払うことで、膨大なビデオコンテンツのライブラリに広告なしで無制限にアクセスできます。つまりSVODは、ビデオコンテンツを対象としたSaaSサブスクリプションのようなものだといえます。 

サブスクリプション料金は任意の間隔で課金できますが、多くの場合は月払いか年払いとなります。ユーザーは一度料金を支払えば、その期間中は好きなだけコンテンツを見ることができます。

主なOTTプラットフォームとしては、上記のプラットフォーム以外にも、HBO Max、Hulu、Paramount Plus、Showtime、Apple TV+、ESPN+、Peacockなどがあります。  このタイプのモデルは、サブスクリプション料金が定期的に課金される(すなわち収益が予測可能であり、結果としてより高いLTV(顧客生涯価値)をもたらすことから、ストリーミング業界で非常に幅広く普及しています。 

OTT業界において、マネタイズモデルとしてのSVODの利用がどれほど広まっているかは、すでに全世界で18億8000万人以上(インターネットユーザーの43.2%)がサブスクリプション制のOTT動画サービスを利用しているという事実からも推測することができ、これは今後いっそうの増加が見込まれています。

SVODが利用されているのは、上記のようなエンターテインメントプラットフォームだけではありません。 

他のジャンルでも、SVODモデルで運営されているプラットフォームは多く、例として以下のようなものがあります。

  • eLearning
  • eスポーツ(ゲーム)
  • スポーツ
  • フィットネス、ヘルス、ウェルネス

SVODプラットフォームは非常に人気が高いため、最近では次のような質問も提起され出しています。

SVODはケーブルテレビに取って代われるか

SVODはケーブルテレビに取って代われるか

今年にはアメリカ人の3人に1人がケーブルテレビを解約する可能性があり、ケーブルテレビの全体的な普及率は2010年の88%から71%にまで低下しています。 

この現象は今や世界中で加速しつつあり、その理由としては以下のようなものが挙げられます。

  • SVODプラットフォームで優れたコンテンツを視聴できること
  • サブスクリプションプランの料金の手頃さ
  • 超高速インターネットの登場
  • スマートテレビやスマートフォンの普及 

この現象に拍車をかけているのが、SVODアプリによって実現されるアクセスのしやすさであり、加入者は外出先でも好きなコンテンツを見ることができます。 

webOS(LG TV)やTizen OS(Samsung)のような主要なスマートテレビ用OSにも、多くのSVOD OTTアプリがプリインストールされており、オプションでさらに追加のアプリもダウンロードできるため、視聴者はそうしたアプリにスマートテレビで簡単にアクセスできるようになっています。 

米国では今や、全世帯の85%近くが少なくとも1つのSVODサービスにアクセスしているというのも驚くべきことではなく、これはケーブルテレビの普及率をはるかに上回る数字となっています。 

SVODの契約数は猛烈なスピードで増え続けており、ケーブルテレビの普及率は一貫して低下しているため、今やSVODがケーブルテレビの市場シェアを奪いつつあると言ってよいでしょう。とはいえケーブルテレビは依然として、動画やテレビのコンテンツ視聴に関する支配的なレガシーオプションとしてかなりの市場シェアを占めているため、近い将来SVODに完全に取って代わられるということはないかもしれません。 

SVODプラットフォーム

もっとも人気の高いビデオストリーミングOTTプラットフォームのいくつかは、SVODモデルを利用してオンデマンドコンテンツを収益化しています。国際的なストリーミングガイドサービスであるJustWatchでは、100か国以上におけるSVODサービスへの関心度を計測しています。JustWatchによる、2022年第2四半期の米国におけるストリーミングサービスのパフォーマンスレビューは次のとおりです。

  • Netflix:米国のSVODサービスの中では、Netflixが依然としてもっとも人気の高いSVODプラットフォームとなっており、国内シェアの21%を占めています。1997年に設立されたこの定額制ストリーミングサービス/制作の大手企業は、優れたオリジナルコンテンツと厳選コンテンツを組み合わせて、自社プラットフォーム上で提供しています。
  • プライムビデオ:Amazonが提供するこのストリーミングプラットフォームは、米国で20%の市場シェアを持ち、厳選コンテンツとオリジナルコンテンツの興味深いコレクションを提供しています。
  • Disney+:ディズニーが制作した映画や番組をすべて視聴できるこのプラットフォームは、米国内で14%の市場シェアを確保しています。
  • Hulu:米国市場で10%のシェアを持つこのプラットフォームは、テレビ番組や映画のほか、ライブテレビなどのコンテンツも提供しています。 

今後の見通しを検討するため、SVODの新規加入者数を見てみると、アマゾンプライムがトップとなっており、Disney+とApple TV+がそれに続いています。

米国:SVODの新規契約数の割合
出典:Kantar

SVODの利点と欠点

SVODの利点

1 – 予測可能な継続的収益

サブスクリプション収益は月単位または年単位で継続的に確保されるため、OTTプラットフォームを運営し拡大させていくための収益を確実に得ることができます。 

2 – 料金の管理

SVODモデルでは、料金設定に関する制限はありません。さまざまな価格帯やデバイス専用プランを用意したり、コンテンツを配信する場所によって異なるプランを提供したりすることもできます。 

つまり、収益は独自にコントロールできるため、ユーザーあたりの平均収益や解約率に応じて微調整することも可能です。 

3 – ブランドロイヤリティ

主要なユーザーグループに響くコンテンツや、そのプラットフォームでしか視聴できないコンテンツを、制作したり厳選したりして提供すれば、多くの場合ロイヤリティの高い加入者の確保につながり、その加入者が他の人にもサービスを勧めてくれるようになります。 

つまり、長期にわたって継続的な収益を得られるうえ、ユーザーベースの拡大も(コストを払うことなく)期待できるということです。 

SVODの欠点

1 – ユーザー数が比較的少ない可能性

ユーザーによっては、定期的に料金を前払いするよりも、広告が出る代わりに無料でコンテンツを視聴できるシステム(AVODなど)のほうを好む場合があり、そういったユーザーは獲得できない可能性があります。 

2 – 競争の激しさ

SVOD市場はきわめて競争が激しくなっています。つまり、料金設定は賢く行う必要があり(ユーザーは複数のサブスクリプション契約を結びたがらない場合があるため)、また同時に、ユーザーが好むようなフレッシュで質の高いコンテンツの提供に投資することも不可欠になります。最終的にはその両方が、収益に大きな影響を与える可能性があるからです。

3 – 新規ユーザーの獲得にかかるコストの高さ

ブランドロイヤリティや口コミの効果は限定的です。エコシステムの競争の激しさや、広告付き動画という選択肢の存在をふまえると、ユーザーは別のストリーミングサービスに乗り換えたり、追加のストリーミングサービスに料金を払ったりすることにあまり積極的とは思われず、新規ユーザーを獲得するためのコストはかなり高くつく可能性があります。 

SVOD/AVOD/TVOD

SVODはOTTプラットフォームの主なマネタイズモデルの1つであり、その他にはAVODTVOD(トランザクションビデオオンデマンド)があります。

では、AVODとTVODがSVODとどのように異なるのかを見てみましょう。

AVOD(アドバータイジングビデオオンデマンド)

このマネタイズモデルは、広告主からの支払いによって機能します。ユーザーは特定の動画の開始前や途中に広告を見るという「代償」を払うことで、見たいコンテンツを無料で視聴することができます。 

AVODモデルを採用しているプラットフォームは、幅広い視聴者層にアピールしており、もっとも多くのユーザーを抱えています(なんといっても無料なので)。例としては、YouTube、Xumo、Crackleなどが挙げられます。

TVOD(トランザクショナルビデオオンデマンド)

トランザクションビデオオンデマンド(TVOD)では、AVODと同様、ユーザーは無料でプラットフォームに登録できますが、コンテンツをレンタルまたは購入するには1回ごとに料金を払う必要があります。 

レンタル動画については、視聴可能な期間や回数上限が設定されている場合がありますが、購入した動画については通常、永久的なアクセス権が与えられます。この手法は通常、最新の映画リリースなどのプレミアムコンテンツについて採用されます。このモデルを利用しているプラットフォームの例としては、AppleのiTunesが挙げられます。

SVODのモデルは自社に適しているか

SVODプラットフォームの立ち上げに関心がある場合は、まずそれが自社のビジネスに適しているかどうかを検討してみましょう。 

SVODが適しているケース:

  • 特定の視聴者グループにアピールできるような、豊富なまたはニッチなコンテンツライブラリーがある
  • 定期的にオリジナルコンテンツを作成してコンテンツライブラリーを更新するための資金(および意欲)がある
  • 新規加入者の獲得(およびその維持)のためのキャンペーンに費用をかけることができる
  • 柔軟なサブスクリプションプランの導入に前向きである
  • 継続的な収入源を求めている
  • 複雑なサブスクリプションビジネスの指標を追跡することに抵抗がない 
  • 自社のユーザーは、コンテンツにアクセスするため定期的にサブスクリプション料金を支払う意志があると思われる

SVODを導入するには

上記の条件がすべて満たされているなら、プラットフォームでSVODを導入して問題ありません。開始する場合は、以下の手順に従ってください。

  1. 自社のニッチ分野と、ターゲットオーディエンスを選択します。それによって、プラットフォームにどのようなコンテンツを追加すべきかが決まります(例:エンターテインメント、フィットネス、スポーツなど)。
  2. ビデオAPI、セキュリティ、クラウドCDNなどを備えた動画ホスティングプラットフォームを選択します。モバイルアプリやスマートテレビアプリの開発が可能かどうかもチェックしておきます。
  3. 1つのCDNがダウンした場合も常に安定したコンテンツ配信を行えるよう、マルチCDNアーキテクチャを活用します。
  4. プラットフォームに追加する魅力的なコンテンツの収集や作成を開始します。
  5. 選択したプラットフォーム上に、サブスクリプションウェブサイトおよびアプリを構築します。
  6. ネットワーク速度に関係なく良好な視聴体験を提供できるよう、動画をアダプティブビットレートストリーミング用にエンコードします。
  7. DRM(デジタル著作権管理)技術によって動画を保護し、著作権侵害を防止します。
  8. 料金プランと、各プランで可能なアクセスのレベルを決定します。
  9. 訪問者にはプラットフォームに登録してからコンテンツにアクセスしてもらうよう、動画にペイウォールを設定します。
  10. SVODプラットフォームの売り込みを行って、加入者を獲得します。

重要なポイント

  • SVODとは、NetflixやDisney+などのプラットフォームで採用されている、 動画のオンデマンド配信によるマネタイズ手法であり、特定期間についての定額料金と引き換えに、視聴者にコンテンツへのアクセスを提供するものです。AVOD(広告により収益化)や、TVOD(コンテンツのレンタル・購入の定額料金により収益化)とは異なります。
  • この手法では継続的な収益が得られるほか、料金のコントロールがしやすく、加入者のロイヤリティも高めることができますが、一方で無料のAVODプラットフォームに顧客を奪われる可能性があります。
  • SVODを検討すべきなのは、ニッチなコンテンツの豊富なライブラリーがあり、加入者を獲得・維持するためにコストをかけることができ、柔軟な料金プランにも対応可能な場合に限られます。

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CTR(クリックスルー率) https://www.appsflyer.com/ja/glossary/ctr/ Tue, 12 Sep 2023 04:45:55 +0000 https://www.appsflyer.com/glossary/%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e3%83%ab%e3%83%bc%e7%8e%87%ef%bc%88ctr%ef%bc%89/ CTR(クリックスルー率)とは? クリックスルー率はマーケティング指標の1つで、リンク、広告、メールの効果計測に使用します。インプレッション数(対象のコンテンツに接触した人の数)に対するクリック数の割合を求めることで算出されます。特にモバイルマーケティングでは、CTRは総表示回数に対するモバイル広告のクリック数を指します。 ある広告を見たとします。多くの人は興味がなければ無視し、興味を持てばクリックするでしょう。簡単に言うと、CTRを求めれば広告にどの程度効果があったがわかります。  クリックスルー率が重要な理由 CTRを確認すれば、パフォーマンスの高い広告、メール、リンクを一目で特定できます。逆も然りで、CTRが低ければキャンペーンがうまくいっていない証拠であり、オーディエンスのターゲティングやメッセージの内容が適切でない可能性があります。 キャンペーンの成否を実際に判断するにはより詳細な情報が必要ですが、CTRはクリエイティブの効果をおおまかに計測したいときに役立つ指標です。 実際の例として、Google広告では、広告の品質スコアを決定する重要な指標としてCTRが使用されています。クリエイティブで関連性の高いメッセージであればあるほど、より多くのユーザーが広告をクリックします。その結果、質の高い広告はGoogleでのランクが上がり、オークションでのクリック単価が下がるというメリットを得られます。 CTR(クリックスルー率)の計測方法 クリックスルー率の計算式は次のとおりで、手早く簡単に計測できます。 例: 「Fandy Flush」というモバイルゲームを宣伝するとしましょう。Instagram広告で1,000インプレッションを獲得し、100人が広告をクリックしました。  CTR=(100クリック÷1,000インプレッション)×100 キャンペーンのCTRは10%です。 CTRのベンチマーク:良いクリックスルー率とは? CTRの計測は、ジムのトレーニングに似ています。ベンチプレスで持ち上げられる重量には年齢、性別、体重に応じて平均値があるように、CTRにも業界ごとに平均値があります。とはいえ、重要なのは個別のベンチマークです(当たり前といえばそうですが)。 業界平均は、結局のところバニティメトリクス(虚栄の指標)であり、基準点がない場合のベースラインにしかなりません。ある企業のCTRがあなたの企業より数ポイント高くても、顧客獲得単価が10倍も高かったとしたら、CTRはあまり意味を成しません。 ですから、CTRの良し悪しはケースバイケースで判断する必要があります。ニッチや業界を問わず断言できるのは、CTRはビジネスの収益に結びつくということだけです。 申し上げたように、CTRはキャンペーンのパフォーマンスをざっくりと把握できる、簡単かつ基本的な指標です。クリックスルー率の良し悪しは対象のメディア、チャネル、業界によって異なり、競合、予算、シーズンなど、さまざまな要因に左右されます。 デスクトップCTRとモバイルCTR:違いは? 差は縮まりつつありますが、モバイルとデスクトップのユーザーの行動は、すべてのマーケティングチャネルで異なります。現在、サイト訪問者全体の66%がモバイルであり、最近の調査によると、Googleでの検索結果上位5件の平均CTRはデスクトップで17.16%、モバイルで15.54%でした。  この違いには次のような理由が考えられます。 CTRの意味合いはチャネルごとに異なる クリックスルー率は広告の品質と関連性の判断に役立ち、広告キャンペーンのコストとパフォーマンスに与える影響はチャネルによって異なります。Google広告などの一部の広告プラットフォームでは、広告の掲載位置を決定する要素としてCTRを使用しています。上位の掲載位置は視認性が高く、パフォーマンスの向上が見込まれます。  では、チャネルごとに違いを見ていきましょう。 メールマーケティングにおけるCTR メールマーケティングにおけるクリックスルー率は、ほかのチャネルと同じ方法で計算されます。メール内のリンク、CTA、画像がクリックされた回数を、メールの開封、表示回数で割って求めます。多くの場合、メールマーケターは、CTRと開封率、直帰率、反応率などを組み合わせて、メールキャンペーンの効果を計測します。  検索エンジン最適化(SEO)におけるCTR 検索エンジン最適化(SEO)におけるクリックスルー率は、検索エンジンの検索結果ページ(SERP)でスニペットを閲覧したユーザーのうち、何人が実際にクリックしたかを計測して求めます。  CTRの最適化には2つの効果があります。まず、ウェブサイトへのトラフィックを増やすことができます。その結果、Googleは対象のスニペットが競合よりも興味深く、内容も適切だと考え、より多くの人に表示されるように検索結果での表示順位を引き上げます。これが、SEOの全体的なパフォーマンスの向上に役立ちます。 広告コピーの見直し、メタディスクリプションの最適化、記述URLの使用、といったことを行えば、CTRを改善できます。 CTRと各種マーケティング指標を比較 ほかのマーケティング指標でも同じことがいえますが、CTRは全体像を描くものではなく、数ある成功指標の1つにすぎません。シナリオによっては、コンバージョン率、ビュースルー率、反応率などの指標の方がCTRよりも効果的です。  CTRに関連する指標を押さえつつ、それらを使うべきタイミングについて確認しましょう。 CTRとコンバージョン率 コンバージョン率は、総訪問者数のうちどの程度の訪問者がアクションを実行したのかを計測します。クリックもアクションとして計測できますが、通常は、ウェブサイトでの登録、メールの開封、購入、賞品の申し込みなど、収益に結びつく指標を計測します。  CTRとコンバージョン率に関連性がないわけではありません。クリックスルー率が高ければ、コンバージョン率も上昇します。ただ、コンバージョン率は目標に特化しているため、ボトムオブファネル(BOFU)を狙ったキャンペーンの成否を計測する場合に豊富なインサイトを得られます。 CTRとビュースルー率(VTR) NetflixやApple TVなどの動画ストリーミングプラットフォームでは、多くの消費者が作品の冒頭に流れる広告をクリックしたりエンゲージしたりすることなく、流れるままに視聴します。ここでは、広告を最初から最後まで見た人の割合を計測するビュースルー率(VTR)が効果的な成功指標となります。  注意点としては、VTRは主にスキップ可能な広告に適用されます(スキップ不可能な広告のVTRは、当然ながらほぼ100%)。視聴者が広告をスキップして作品に進んだ場合、VTRにはカウントされません。  CTRと反応率(CTOR) 反応率(CTOR)はメールマーケティングで使用される指標で、ユニーク開封数に対するクリック数の比率を計測します。メールを開封した人のうちどの程度がエンゲージしたのかがわかるため、メールの品質や関連性を示す良い指標となります。  メールの場合、CTRでは送信されたメールの件数を分母にしてクリック数を計測するため、キャンペーンのパフォーマンスに関するインサイトはたいして得られません。 CTRの傾向と予測 有料の検索広告のCTRは年々向上しています。Google検索広告の平均CTRを見ると、2015年は1.35%でしたが、2022年には6~7%になっています。これは、年を追うごとに検索広告のパーソナライズの精度が上がり、閲覧者により関連性の高い広告が表示されるようになってきたことを示唆しています(AIとターゲティングアルゴリズムの機能向上による)。 ただ、プライバシーに関する懸念の高まりやデータポリシーの変更により、アプリマーケターがオーディエンスの興味関心や行動に基づいて広告を配信する方法はますます限られていくでしょう。そのため、今後は広告のデザイン、体験、コピー、メッセージの質を高める方向にシフトしていく必要があります。この大きな変化は、良くも悪くもCTRに影響を与えるでしょう。すべてはマーケターの対応次第です。 CTRを改善し、最適化するには? クリックスルー率が改善すれば、広告のパフォーマンスが向上しているということであり、コスト削減にもつながっているはずです。ここでは、CTRを改善するための戦略をご紹介します。 ペルソナを設定 もちろん、オーディエンス一人ひとりの婚姻事情や、高校時代の黒歴史まで知る必要はありません。しかし、ペルソナや理想的な顧客プロファイル(ICP)を設定することで、データに基づいてオーディエンスを理解できます。 つまるところ、オーディエンスの興味関心、課題、行動をリサーチし、データを収集することが、コピーやクリエイティブの質を高め、理想的なユーザーにリーチするための戦略を決定づけるといえます。  クリエイティブを差別化 デザインツールのCanvaや、ボタンをクリックするだけで広告クリエイティブを生成するAIツールなどが登場し、優れたクリエイティブを大規模に制作することはかつてないほど容易になりました。そうした利便性と引き換えに、デザインは業界全体で均質化しています。似たようなデザインで溢れる広告の海に埋もれることなく、存在感を発揮するには、オーディエンスにぐさりと刺さる広告クリエイティブを追求していくほかありません。 凝りすぎはNG:オーディエンスに合わせたライティングを […]

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クリックスルー率

クリックスルー率(CTR)とは、マーケティング指標の1つで、リンク、広告、Eメールの表示回数をもとに、クリックされた回数を計測したものです。

CTR(クリックスルー率)とは?

クリックスルー率はマーケティング指標の1つで、リンク、広告、メールの効果計測に使用します。インプレッション数(対象のコンテンツに接触した人の数)に対するクリック数の割合を求めることで算出されます。特にモバイルマーケティングでは、CTRは総表示回数に対するモバイル広告のクリック数を指します。

ある広告を見たとします。多くの人は興味がなければ無視し、興味を持てばクリックするでしょう。簡単に言うと、CTRを求めれば広告にどの程度効果があったがわかります。 

クリックスルー率が重要な理由

CTRを確認すれば、パフォーマンスの高い広告、メール、リンクを一目で特定できます。逆も然りで、CTRが低ければキャンペーンがうまくいっていない証拠であり、オーディエンスのターゲティングやメッセージの内容が適切でない可能性があります。

キャンペーンの成否を実際に判断するにはより詳細な情報が必要ですが、CTRはクリエイティブの効果をおおまかに計測したいときに役立つ指標です。

実際の例として、Google広告では、広告の品質スコアを決定する重要な指標としてCTRが使用されています。クリエイティブで関連性の高いメッセージであればあるほど、より多くのユーザーが広告をクリックします。その結果、質の高い広告はGoogleでのランクが上がり、オークションでのクリック単価が下がるというメリットを得られます。

CTR(クリックスルー率)の計測方法

クリックスルー率の計算式は次のとおりで、手早く簡単に計測できます。

CTR(クリックスルー率)の計測方法

例:

「Fandy Flush」というモバイルゲームを宣伝するとしましょう。Instagram広告で1,000インプレッションを獲得し、100人が広告をクリックしました。 

CTR=(100クリック÷1,000インプレッション)×100

キャンペーンのCTRは10%です。

CTRのベンチマーク:良いクリックスルー率とは?

CTRの計測は、ジムのトレーニングに似ています。ベンチプレスで持ち上げられる重量には年齢、性別、体重に応じて平均値があるように、CTRにも業界ごとに平均値があります。とはいえ、重要なのは個別のベンチマークです(当たり前といえばそうですが)

業界平均は、結局のところバニティメトリクス(虚栄の指標)であり、基準点がない場合のベースラインにしかなりません。ある企業のCTRがあなたの企業より数ポイント高くても、顧客獲得単価が10倍も高かったとしたら、CTRはあまり意味を成しません。

ですから、CTRの良し悪しはケースバイケースで判断する必要があります。ニッチや業界を問わず断言できるのは、CTRはビジネスの収益に結びつくということだけです。

申し上げたように、CTRはキャンペーンのパフォーマンスをざっくりと把握できる、簡単かつ基本的な指標です。クリックスルー率の良し悪しは対象のメディア、チャネル、業界によって異なり、競合、予算、シーズンなど、さまざまな要因に左右されます。

デスクトップCTRとモバイルCTR:違いは?

差は縮まりつつありますが、モバイルとデスクトップのユーザーの行動は、すべてのマーケティングチャネルで異なります。現在、サイト訪問者全体の66%がモバイルであり、最近の調査によると、Googleでの検索結果上位5件の平均CTRはデスクトップで17.16%、モバイルで15.54%でした。 

この違いには次のような理由が考えられます。

  1. 多くの消費者がモバイルでリサーチしたうえで、デスクトップPCで購入しています(特に、大きな買い物や複雑な買い物)。
  2. ユーザーはデスクトップで長時間閲覧する傾向にあります。調査によると、デスクトップユーザーの集中力持続時間は、2020年と比較して22秒に増加したのに対し、モバイルでは8秒でした。
  3. 消費者がモバイルデバイスとデスクトップデバイスを使う時間帯は異なります。デスクトップの使用は一般的な勤務時間帯に増加し、モバイルは一日中断続的に使用されます。 

CTRの意味合いはチャネルごとに異なる

クリックスルー率は広告の品質と関連性の判断に役立ち、広告キャンペーンのコストとパフォーマンスに与える影響はチャネルによって異なります。Google広告などの一部の広告プラットフォームでは、広告の掲載位置を決定する要素としてCTRを使用しています。上位の掲載位置は視認性が高く、パフォーマンスの向上が見込まれます。 

では、チャネルごとに違いを見ていきましょう。

メールマーケティングにおけるCTR

クリックスルー率メールマーケティング

メールマーケティングにおけるクリックスルー率は、ほかのチャネルと同じ方法で計算されます。メール内のリンク、CTA、画像がクリックされた回数を、メールの開封、表示回数で割って求めます。多くの場合、メールマーケターは、CTRと開封率、直帰率、反応率などを組み合わせて、メールキャンペーンの効果を計測します。 

検索エンジン最適化(SEO)におけるCTR

検索エンジン最適化(SEO)におけるクリックスルー率は、検索エンジンの検索結果ページ(SERP)でスニペットを閲覧したユーザーのうち、何人が実際にクリックしたかを計測して求めます。 

CTRの最適化には2つの効果があります。まず、ウェブサイトへのトラフィックを増やすことができます。その結果、Googleは対象のスニペットが競合よりも興味深く、内容も適切だと考え、より多くの人に表示されるように検索結果での表示順位を引き上げます。これが、SEOの全体的なパフォーマンスの向上に役立ちます。

広告コピーの見直し、メタディスクリプションの最適化、記述URLの使用、といったことを行えば、CTRを改善できます。

CTRと各種マーケティング指標を比較

ほかのマーケティング指標でも同じことがいえますが、CTRは全体像を描くものではなく、数ある成功指標の1つにすぎません。シナリオによっては、コンバージョン率、ビュースルー率、反応率などの指標の方がCTRよりも効果的です。 

CTRに関連する指標を押さえつつ、それらを使うべきタイミングについて確認しましょう。

CTRとコンバージョン率

コンバージョン率は、総訪問者数のうちどの程度の訪問者がアクションを実行したのかを計測します。クリックもアクションとして計測できますが、通常は、ウェブサイトでの登録、メールの開封、購入、賞品の申し込みなど、収益に結びつく指標を計測します。 

CTRとコンバージョン率に関連性がないわけではありません。クリックスルー率が高ければ、コンバージョン率も上昇します。ただ、コンバージョン率は目標に特化しているため、ボトムオブファネル(BOFU)を狙ったキャンペーンの成否を計測する場合に豊富なインサイトを得られます。

CTRとビュースルー率(VTR)

クリックスルー率とビュースルー率

NetflixやApple TVなどの動画ストリーミングプラットフォームでは、多くの消費者が作品の冒頭に流れる広告をクリックしたりエンゲージしたりすることなく、流れるままに視聴します。ここでは、広告を最初から最後まで見た人の割合を計測するビュースルー率(VTR)が効果的な成功指標となります。 

注意点としては、VTRは主にスキップ可能な広告に適用されます(スキップ不可能な広告のVTRは、当然ながらほぼ100%)。視聴者が広告をスキップして作品に進んだ場合、VTRにはカウントされません。 

CTRと反応率(CTOR)

反応率(CTOR)はメールマーケティングで使用される指標で、ユニーク開封数に対するクリック数の比率を計測します。メールを開封した人のうちどの程度がエンゲージしたのかがわかるため、メールの品質や関連性を示す良い指標となります。 

メールの場合、CTRでは送信されたメールの件数を分母にしてクリック数を計測するため、キャンペーンのパフォーマンスに関するインサイトはたいして得られません。

CTRの傾向と予測

有料の検索広告のCTRは年々向上しています。Google検索広告の平均CTRを見ると、2015年は1.35%でしたが、2022年には6~7%になっています。これは、年を追うごとに検索広告のパーソナライズの精度が上がり、閲覧者により関連性の高い広告が表示されるようになってきたことを示唆しています(AIとターゲティングアルゴリズムの機能向上による)。

ただ、プライバシーに関する懸念の高まりやデータポリシーの変更により、アプリマーケターがオーディエンスの興味関心や行動に基づいて広告を配信する方法はますます限られていくでしょう。そのため、今後は広告のデザイン、体験、コピー、メッセージの質を高める方向にシフトしていく必要があります。この大きな変化は、良くも悪くもCTRに影響を与えるでしょう。すべてはマーケターの対応次第です。

CTRを改善し、最適化するには?

クリックスルー率が改善すれば、広告のパフォーマンスが向上しているということであり、コスト削減にもつながっているはずです。ここでは、CTRを改善するための戦略をご紹介します。

ペルソナを設定

もちろん、オーディエンス一人ひとりの婚姻事情や、高校時代の黒歴史まで知る必要はありません。しかし、ペルソナや理想的な顧客プロファイル(ICP)を設定することで、データに基づいてオーディエンスを理解できます。

つまるところ、オーディエンスの興味関心、課題、行動をリサーチし、データを収集することが、コピーやクリエイティブの質を高め、理想的なユーザーにリーチするための戦略を決定づけるといえます。 

クリエイティブを差別化

デザインツールのCanvaや、ボタンをクリックするだけで広告クリエイティブを生成するAIツールなどが登場し、優れたクリエイティブを大規模に制作することはかつてないほど容易になりました。そうした利便性と引き換えに、デザインは業界全体で均質化しています。似たようなデザインで溢れる広告の海に埋もれることなく、存在感を発揮するには、オーディエンスにぐさりと刺さる広告クリエイティブを追求していくほかありません。

凝りすぎはNG:オーディエンスに合わせたライティングを

練りに練ったコピーが最高の広告になるとは限りません。ありふれた言葉が高い成果を上げることもあります。効果的なコピーライティングには、オーディエンスがどのような言葉で読み、話しているのかを理解することが欠かせません。 

コンバージョンの高いコピーには、シンプルかつわかりやすい方法で、オーディエンスの大きな課題を解決するという特徴があります。技巧に走りすぎず、お客様目線を忘れないようにしましょう。

テストあるのみ!

CTRの改善も、ほかのマーケティング活動と一緒です。継続的にテストを行うプロセスを整え、反復的なアプローチでキャンペーンを長期的に改善していく必要があります。つまるところ、信じるべきは直感ではなく、データだということです。

重要なポイント

  • クリックスルー率(CTR)とは、マーケティング指標の1つで、リンク、広告、Eメールの表示回数をもとに、クリックされた回数を計測したものです。
  • CTRは、簡単かつ基本的な指標で、パフォーマンスの高い広告、メール、リンクを一目で特定できます。ほかのマーケティング指標も補足的に併用すると非常に効果的です。
  • 業界のCTRベンチマークは、基準点がない場合の出発点としては問題ありません。しかし、CTRは自身のビジネスと業界に即してこそ効力を発揮します。
  • 全体として、アルゴリズムマッチングとAIアルゴリズムの機能が向上したことで、CTRはほとんどの広告プラットフォームで上昇しています。しかし、変化も見られます。マーケターは行動広告からコンテキスト広告へとシフトし、オーディエンスをセグメント分けするのではなく、デザイン、体験、コピー、メッセージに焦点を当てる必要があります。
  • CTRを改善するには、オーディエンスに対する理解を深め、テストと微調整を繰り返しながら最適解を導き、広告の関連性と魅力を可能な限り高める必要があります。 
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